100回目の「緊急非常放送システム訓練放送」!


  小樽市は、市内での地震・津波・風水害などの災害が発生した場合や、発生の可能性がある場合に、市民に緊急放送を通じて、災害情報を提供する目的で、1997(平成9)年1月に、株式会社エフエム小樽放送局との間で協定を締結し、緊急非常放送システムの運用を開始した。
 同年5月30日(金)から、緊急非常放送システムの放送訓練と、市民の防災意識を高めるため、毎月最終金曜日の小樽市民ニュースの中で、防災にまつわる話題を、「FMおたる」の局アナウンサーとの会話形式で5分程度放送している。
 11月25日(金)9:35、今回は放送を開始してから100回目となり、山田小樽市長から市民に向けて放送された。
 「市長は、コミュニティFMの役割について、どのように捉えていらっしゃいますか」とのアナウンサーの質問に、山田市長は「はい、確かに電波の届く範囲は限られていますが、他の放送局にはない地域密着型の情報を提供出来るところに意味があると思います」と答え、「万一災害が発生した時には、状況に応じて、この緊急非常放送システムを利用させて頂き、いち早い情報提供を行うなど、応急対応に当たりたい」と話す。
 しかし、当の総務部の防災担当では、この緊急非常放送が、小樽市内のどこまでの地域をカバー出来て、どこからの地域をカバー出来ないのか、把握出来ていなかった。報道機関の問い合わせに、「FMおたるの放送については、小樽市内で塩谷、桃内、祝津、銭函、桂岡、朝里川温泉などの地区の一部で難聴地域があると聞いております。また、電波は、地形をはじめ、天候、季節などの諸条件によっても状態が変化しますので、他の地域でも聞き取りにくいことがあるかもしれません。いずれにしても、正確な数字は、調査をしてみなければ分からないとのことです」と回答した。
 万一非常事態が発生した場合に、電波の届かない場所にも、迅速な対応が必要とされる。市民の防災意識を高めるために、100回も行われている「緊急非常放送システム訓練放送」。民間放送がカバー出来ていない地域では、どのような対応をするか、市役所の防災意識も試されている。