巨大な4本柱の作業台船!小樽港に緊急避難!


banjaku1.jpg これは珍しい!入船出船の行き交う小樽港に、長く大きな4本柱の鉄塔が突き出た船が、6日から姿を見せている。
 この長く巨大な4本の円柱の鉄塔が突き出した特異な船は、2隻のタグボートに曳かれ、11月6日(日)7:30、突如、小樽港に現れた。
 同船は、サハリンでの桟橋建設作業後の帰途、低気圧の通過で大シケとなった日本海からの緊急避難として、6日(日)7:30小樽港に入港。現在、港町埠頭先の港内に、その4本の柱の下部を海底まで沈め、じっくりと停船している。
 この船は、兵庫県に本社を置く寄神建設が、数多く所有する起重機船やコンクリート船などの作業船のひとつで「盤石(ばんじゃく)」という作業台船。2,356トンの台船の船首と船尾に2本ずつ長く巨大な円柱の鉄塔を持つ。その円柱は、直径1.5~1.8m、長さ59mもある。この4本の柱を海底まで伸ばし、「盤石」をしっかり固定し作業する。
banjaku2.jpg サハリンでの建設作業のために、作業台船「盤石」は、8月7日、2台のタグボート「第3神好丸」・「日本丸」と神戸の相生港を出港した。「盤石」には、エンジンは搭載されておらず、タグボートに曳かれ、神戸からサハリンまで約1,292マイル(約2,067km)を、時速7~10kmで、22日間かけて日本海を渡った。
 作業後、サハリンからの帰港途中、大シケとなった日本海からの緊急避難として、小樽港に入港した。「2、3日様子を見なければいけないだろう。10日には出港したいが、次の低気圧で寒波が来るというので、それの様子も見てからになる」(第3神好丸・奥野和之船長)
 2台のタグボートは「港湾部と月曜日にやっと連絡が取れて、ここ(港湾合同庁舎前)に落ち着いた。でかい盤石は、港内に置かせてもらっている」という。小樽港内の海底に、4本の円柱を沈めてもなお、海面上から高く聳え立つこの珍しい台船は、小樽港でもなかなか見ることは出来ない。