JR小樽駅の再発見!おたる歴建セミナー第1回!


rekiken.jpg 歴史的建造物の技術や文化を再発見する「おたる歴建セミナー」第1回が、3月9日(木)13:00から、日専連小樽ビルとJR小樽駅で行われた。
 これは、小樽市、商工会議所、小樽商大、民間企業が連携する小樽まち育て運営協議会の事業のひとつ。市内にある歴史的建造物を修復するための技術を有する人材を育成し、業務の拡大による雇用の創出を図る「建設・建築業の雇用安定事業」の一環。
 9日(木)は、講師に北海道大学の角幸博教授を迎え、コンクリートを主体構造に用いた近代駅舎として、東北以北で最初の1934(昭和9)年築のJR小樽駅の講座。国の有形文化財に登録されることになっている小樽駅の講座には、17名が参加。
 13:00から行われたセミナーでは、角教授による講義が約40分間行われた。「プロでも一般の人が見ても、ひとつひとつの歴史を注意してみると非常に面白い。小樽駅が持っている魅力は“ホール”にある。テナントがあり、当初のイメージと違うのが残念。もっとすっきりさせた方がベスト。今回は、技術はさることながら、なぜこの小樽駅が良いのか、その魅力を分かってもらいたい」と熱心に講義した。
 小樽駅見学では、「外観の特徴は、中央前面に大きくせり出したダイナミックな玄関庇、中央の時計などであろう。内部の最も特徴的なのは、広間と呼ばれたコンコース(旧広間)の空間で、天井高約9mの吹き抜け空間を、南北両側の各6つの縦長高窓から採光して、明るい空間を演出していること」という。
 現在では埋められてしまったが、天井面中央部がガラスだったことや、改札口を抜けた地下通路前のホール天井にもガラスを嵌めたトップライトが存在したことなど、様々な光の演出がされていたことが紹介された。
 駅ホームの柱に使用されているレールには、当時の会社名と1902の刻印が見られ、「旧本屋以前の遺構とも考えられる」という。
 このほか、駅長室の見学なども行われ、最上町の川村昭二(79)さんは、「びっくりしました。何十回も小樽駅に来ているのに分からなかった」、市内の柴田昭夫さんは、「いつも通ってても分からない所や、聞いてみないと分からない所が発見出来て楽しかったです」と、ぐるっと駅舎内を見渡していた。
 このセミナーの第2回は3月16日(木)。北海道職業能力開発大学校の駒木定正助教授を講師に迎え、1912(明治45)年築の小樽市指定有形文化財である日本銀行旧小樽支店の講座。参加無料。申込みは14日(火)まで。問合せ・申込み先:TEL 0134-21-6633、FAX 0134-21-6634、E-mail 小樽まち育て運営協議会

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