小樽の消防犬「ぶん公」勇姿再び!運河プラザに記念碑! 

 小樽の消防犬「ぶん公」がブロンズ像で復活した。7月21日(金)14:30から、「ぶん公」記念碑除幕式が、運河プラザ(色内2)前で行われ、その勇姿がお披露目された。
 記念碑の黒御影石の上に、堂々と構える濃緑色のブロンズ製の「ぶん公」は、その当時の活躍ぶりを彷彿とさせる。御影石の側面には、「ぶん公」の絵本を書いた水口忠さんによる、子供たちにも分かりやすい説明文と、「ぶん公」が当時の消防車に颯爽と乗っている写真が埋め込まれている。
 「ぶん公は火事の焼け跡で泣いていたところを消防のおじさんたちに助けられ消防本部で大事に育てられました。ぶん公はなんでもおじさんたちのまねをしました。火事があるとすぐに消防自動車に飛び乗り、現場に着くとホースをくわえて筒先係に渡したり、ホースのもつれを直したり、野次馬の整頓にも役立ちました。ぶん公の出動回数は1,000回以上にもなり、新聞や雑誌、ラジオで全国に知られ、子供たちや多くの市民から愛された」。
 今年の2月3日の「ぶん公」の命日に、「消防犬ぶん公記念碑建設期成会」(木下英俊会長)を結成し、記念碑建設と合わせて小樽市博物館の剥製の整備費の募金活動を行うことを決めた。全国各地から手紙と一緒に寄付金が募り、当初建設を今秋に予定していたが、潮まつりの前に建設することができた。
 記念碑の除幕式では、木下会長が 「小樽観光の一助として、記念碑建設と剥製の整備にあたりました。多くの人にこの場所に来て、見て触れてもらいたい」 と、記念碑を見て目に涙を浮かべていた。
 小樽市消防本部・仲谷正人消防長は 「ぶん公のことを知っている人はたくさんいるが、まだ、知らない人もいる。これから、多くの人に見てもらって分かってもらい、末永く可愛がってもらいたい。そして、ぶん公を通して、少しでも消防のことも分かってもらえれば嬉しい」 と「ぶん公」の勇姿に目をやった。
 「ぶん公」の本を書いた水口忠さんは 「勇姿がよみがえりましたね。ぶん公の元気なイメージが感じられ、親近感があります。ぶん公の説明文も、子供たちが分かるように何回も書き直したので、子供たちに親しんでもらいたい」 と話していた。
 ブロンズ像とともに本物の「ぶん公」の剥製も、見違えるように修復され、小樽市博物館のロビーに戻って来た。 「ぶん公がきれいになって博物館に戻って来たので、たくさんの人にみてもらいたい」(小樽市博物館)。
 博物館の剥製と記念碑で、改めて小樽の消防犬「ぶん公」の活躍が偲ばれるようになった。今後、期成会は「ぶん公」記念碑のメンテナンス費用を賄うため、維持保存会として小樽市民に愛された消防犬を、温かく見守ることにしている。
 関連記事