ハンマーヘッドシャークが見れるぞ!おたる水族館で初展示


hammer.jpg 3月20日(木)から2008(平成20)年度の営業をスタートする「おたる水族館」(祝津3)で、鹿児島県笠沙町沖で捕獲されたハンマーヘッドシャーク(アカシュモクザメ)が、道内で初めて展示される。(写真提供:おたる水族館)
 このハンマーヘッドシャークは、昨年11月初め、海の中道海洋生態科学館(福岡)が4尾を捕獲した。8トン水槽が入る活魚輸送用トラックで、11月16日から約25時間かけて、おたる水族館に運び込まれ、予備水槽に収容された。
 運ばれた4尾のうち、1尾の左ヒレ付近に広範囲の傷があり、水槽から取り上げて治療したが死亡した。2月28日に、海のパノラマ水槽に移動させた直後、さらに1尾がナースシャークに噛まれた。「ナースシャークは、他の魚を襲わないサメだが、2mと大きく成長していたため、水槽に入ってきた新参ものに厳しく、狙って噛んだのだろう」 という。現在は回復傾向にある。
 ハンマーヘッドシャーク(アカシュモクザメ)は、全世界の暖海水域に広く分布し、国内では関東地方以南でみられる。最大で体長4m・体重400kg。左右に大きく張り出した独特な形の頭部が大きな特徴。この頭部の左右に目が突き出ているため、輸送では水槽にぶつからないように注意が必要だったという。和名は、アカシュモクザメで、寺で鐘を鳴らす時に使う道具のシュモク(撞木)にちなんでつけられている。(資料)
 現在このハンマーヘッドは体長約1mと小さいが、成長すれば最大4mにもなることから、同館で飼育するサメの中で最も大きいものになる。
 20日(木)からの営業では、洞爺湖サミットにちなんで、春の特別展 「北海道お魚サミット-外来生物たちの現在-」 が開かれる。ニジマスやブラウントラウト、ブラックバス(予定)など6種類の外来生物をメインに展示し、その種類によって被害を受けている・近い将来被害を受けるなど、自然環境の現状を紹介する。
 「外来種問題を通して自然環境についての認識を広め、環境保護の重要性を考えてもらいたい。サミットということで、観覧者(家族・カップル・友人・教師と生徒など)が、この展示を見て自然環境について話し合う材料提供の場になれば」 と話している。
 また、一昨年に新設した「ほのぼのプール」(ネズミイルカとゴマフアザラシの共同プール)では、より自然に近づけるため、漁礁(レプリカ)や本物の海藻を設置し、エゾメバルやクロソイ、ウグイなどの魚を一緒に飼育することになった。(完成予想図)
 おたる水族館
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