「シッコ」上映会が人気 医療崩壊に市民も注目


sicko2.jpg 小樽市医師会(城守会長)主催の「シッコ」上映会が、4月19日(土)に、小樽市民会館(花園5)で行われた。
 この上映会は、小樽市医師会が、「この映画を見て、もう一度日本の医療制度を考えてもらいたい」と、日本医師会最高優功賞・副賞の30万円を市民に還元しようと計画した。当初14:00の1回の予定だったが、整理券を求める市民が多く、10:30、14:00、18:00の3回に急きょ変更した。3回の上映会で約1,140名の市民が駆けつけ、米医療制度の崩壊に注目が集まった。
 上映した「シッコ」は、マイケル・ムーア監督が、アメリカの医療崩壊をドキュメンタリーで活写した映画。「保険に入っても医療が受けられない」、「何が治療できるか金次第」、「患者を公園に置き去り」など、アメリカの医療制度の実態を明らかにし、カナダやイギリス、フランス、キューバなどの医療制度との違いを如実に映し出している。
sicko1.jpg 10:30の上映会には、約330名の市民が訪れた。「アメリカは、金持ちは良いけれど、貧乏人は住める国ではない。私は79歳で、日本では後期高齢者医療制度が始まり、制度のやり方に憤りを感じている。フランスやイギリス、カナダのような素晴らしい医療制度がある国があることを知ったので、日本の医療制度もアメリカのようにならないようになんとかならないかと思っている。人間の差別は決してあってはいけない」(市内在住女性・79)。
 「とても良い映画を見せてくれた。日本の医療制度のことを深く考えさせられる。日本では後期高齢者医療制度が始まった。少しでも、健康に長生きするために安心して治療できるようにしてもらいたい」(市内在住女性・63歳) と感想を述べていた。
 市医師会では、「この上映会で、日本の医療を考えるきっかけにしてもらいたい。みんなが健康に生活できる日本・小樽を作っていきたい」 と呼び掛けていた。
 関連記事