「医療経営士」テキストに掲載 済生会のBSC導入事例


saiseika-bsc.jpg ”これからの医療現場を担う重要な人材”として注目される資格「医療経営士」の認定試験が、今年9月からスタート。この医療経営士上級テキストシリーズ(全13巻)の2巻「バランスト・スコアカード(Balanced Scorecard)-その理論と実践-」に、済生会小樽病院(梅ケ枝町8・近藤真章病院長)の事例が掲載されている。
 「医療経営士」は、「医療機関をマネジメントする上で必要な医療および経営に関する知識と、経営課題を解決する能力を有し、実践的な経営能力を備えた人材」として注目されている。1級(上級)から3級(初級)までのカリキュラムを学習・実践した上で試験に合格することで、一般社団法人日本医療経営実践協会から「医療経営士」の資格に認定される。
 この資格育成のために発刊されたテキストシリーズは、分野第一人者、新進気鋭、現場の最前線で活躍する第一級の執筆陣によってまとめられ、病院経営を実践的かつ体系的に学ぶことが可能としている。こちら
 1級(上級)のテキスト(全13巻)では、BSC、クリニカルパスと地域医療連携、医療の質マネジメント、DPC、保険外診療と附帯事業、医療関連ビジネスなど、医療経営に関わる高度な専門知識と経営手法を学ぶことが出来る。病院事務職、医療スタッフ、ミドルマネジャー、トップマネジャーには必読・必修のシリーズという。こちら
 済生会小樽病院の事例は、1級の2巻「バランスト・スコアカード-その理論と実践-」に掲載されている。「バランスト・スコアカード(BSC)」とは、SWOT分析(戦略計画ツール)の結果を基に「財務」・「顧客」・「内部プロセス」・「学習と成長」の4つの視点で戦略を展開・管理する業績評価システム。
 同院では、2004(平成16)年度から導入し病院改革を行い、医療サービスの向上とともに減収していた医業収益をV字回復させた。2002(平成14)年から病院改革を主導してきた櫛引久丸事務部長が、導入から成功までのプロセス、今後の展望までを16ページにわたって執筆している。
 「職員の協力と院長の後押しがあって成果をあげることが出来た。職員が戦略に興味を持って日々の業務の中で浸透するように何か良い方法がないかと考えていた時、電車の中吊広告をヒントに、戦略情報を自然に目にするようにユニークな情報誌を発刊した。職員が一緒に動いてくれた成果がこの一冊になった」(櫛引事務部長)と話している。
 多額の不良債務を抱え医師不足に伴う医業収益の減少が著しい市立病院を抱える小樽市は、2009(平成21)年1月、「小樽市立病院改革プラン」(2009年度~2013年度)を策定し、「民間的経営手法の導入に伴う具体的な取組」として、この「バランスト・スコアカード(BSC)」の導入を打ち出した。
 今年度4月30日付けの同プラン進捗状況の公表で、初年度の2009(平成21)年度は、病院別では先進事例の研究、部門別では一部試験的作成を行い、2010(平成22)年度以降は、病院別ではBSCの策定検討、部門別ではBSCの連携検討に取組むことにしている。
 北海道済生会小樽病院