<福島原発事故> 事態さらに深刻化 放射性物質を放出

東京電力福島第一原子力発電所の1号機から4号機のタービン建屋や坑道(トレンチ)などから放射性物質を帯びた多量の汚染水が溜まり、東電ではその排出作業を進めているが、31日(木)になっても作業が思う通りに進んでいない。
福島原発の事故では、その後も安定化への見通しが立たない深刻な状況が続いている。とくに、周辺の海水から法律で定めた基準値を大幅に超えるヨウ素131、セシウム134・137、さらに、周辺の土壌からは微量のプルトニウムを検出している。
枝野官房長官は「一時的に溶融した燃料と接触した格納容器の水が流出したため」と深刻な事態を認めている。周囲20〜30kmまでの避難区域では、周辺自治体に町ごと移設するなど、住民はこれまでにない混乱を強いられている。