昆虫採集と標本作りの体験会 長橋なえぼ公園


 長橋なえぼ公園で採集した昆虫で標本を作り、小樽の自然や標本の意味について学ぶ、ワークショップ「昆虫標本をつくろう」が、8月7日(日)に開かれた。
 小樽市総合博物館の主催で、子ども12名、大人4名が参加。
 午前中は、森の中での昆虫採集。スタッフと各班に分れ、虫取り網と、三角缶(三角形の紙袋が入り、蝶など羽のついた昆虫を入れる)と、毒ビン(殺虫剤が入りで、バッタなど入れる)を各自持ち、森の中へ出かけた。
 トンボ・バッタ・セミの抜け殻・カミキリムシ・オニヤンマ・アオカナブンなどを採集。蝶などは動きが素早く、子ども達は、元気に追いかけた。
 午後は森の自然館での標本作り。総合博物館・山本亜生学芸員から詳しく説明を受け、最初に、スタッフが飼育したアゲハチョウが参加者全員に配られ、標本を作った。
 作り方は、
 ①展翅板に展翅テープをまち針で止める。
 ②蝶の胸の中心に昆虫針をまっすぐに刺し、針が体から1/3出るようにする。
 ③展翅板の溝に蝶についた針をまっすぐに刺し、羽がうまく上になるように置く。
 ④羽の形を一枚ずつ整える。蝶の前の羽が左右直線になるようにする。
 この4点がポイント。
 参加者は、熱心に取り組み、「図鑑みたい!」と大きな蝶の羽を広げて満足していた。次にバッタなどの標本の作り方の説明もあり、決まりやポイントが詳しく説明され、真剣な様子で聞いていた。
 最後の仕上げのラベル作りは重要な工程で、採取場所や日付・名前を記入し、標本ごとにつける。山本学芸員は、「生き物の命なので、捕ってきた虫は、全部標本にしてください」と話した。
 オニヤンマを標本にした佐藤貴一君(小4)は、「虫が沢山捕れて楽しかった」と話し、オニヤンマの頭が大きくて展翅板に載せるときに苦労していた様子だった。川崎陸君(小3)、来輝君(年長)は、お母さんと参加していた。「バッタが最初に捕れて、次々と虫を捕った。おばあちゃんの家の近くには、トンボやカブトムシが沢山いるので、虫に興味があり、参加した」と話していた。参加者は、夏休みの一日を自然のなかで有意義に過ごしていた。
 作った標本は、2週間ほど乾燥する必要があり、8月18日〜21日の間に、運河館で渡される。総合博物館には20万匹の昆虫標本が保管されている。
 8月13日(土)11:00には、総合博物館運河館でギャラリートーク「大人のためのクワガタムシ講座」が開かれる。