副市長に貞村英之氏内定 道の次長職で市に派遣


 山田厚前副市長の5月任期満了以降、空席となっていた小樽市副市長に、道の課長職にある貞村英之(53)氏が内定し、市は開会中の9月第3回定例会の最終日の26日に、人事選任議案を上程することにしている。
 中松義治市長は、17日(土)、「昨日午後5時半に、道庁の高原副知事から電話で、貞村氏に決定したとの通知をいただいた。貞村氏は、市の企画政策室長を務めたことがあり、よく知っている。商工会議所の専務理事だったときに取り組んだ移住・交流事業では、私が会長で彼が事務局をやってくれていた。こちらから、名前を挙げて、誰れ彼を推薦してくれなどとは、道に頼んでおらず、彼は、後志支庁の地域政策課長も務め、後志のことにも詳しいことから選ばれたのだと思う。副市長が決まることには、大変喜んでいる。これから頑張りたい」と話した。
 貞村英之(53)氏は、小樽潮陵高校、小樽商科短大を経て、道庁で財政などを担当。。現在は、道庁の課長職にあり、札幌医科大学附属病院の腫瘍診療センターの病院事務部病院課長を務めている。2008(平成20)年4月から2年間、市の企画政策室長として、道から派遣されていた。
 この間、定住自立圏構想や移住問題などを担当。当時、商工会議所の専務理事だった中松市長が会長を務めていた「おたる移住・交流推進事業研究会」の事務局を務め、一緒に仕事をしていた。
 今後、開会中の議会の承認を得て、10月1日付けで就任の予定。道から市の副市長への出向では、道庁は課長職から次長(参事)に格上げする慣例があり、道の次長職から小樽市の副市長に就任することになる。
 本社の取材に対し、貞村氏は、「金曜日に言われて、ちょっと面食らったというか、小樽は難題を抱えている街で、どちらかと言うと、今は不安の方が多い。副市長の仕事は、市長を補佐する立場なので、二人三脚で頑張っていきたい。道庁では、財政、後志・空知支庁では地域振興を担当してきた。小樽市から1年半も離れているので、財政とかはこれから具体的に勉強してやっていきたい。新しい人を除いては、議員の皆さんの顔も知っているので、議会とは、車の両輪でやっていきたい。いずれにせよ、道をやめてこっちに来るので、それ相当の覚悟で臨みたい」と話していた。