繰入と人件費を指摘 病院評価委が今月中に報告書


 「小樽市立病院経営改革評価委員会」(伊藤一委員長)の2011(平成23)年度・第3回会合が、10月3日(月)19:00から市立小樽病院6階講堂で開かれた。
 同委員会は、総務省の公立改革ガイドラインの規定に従って設置され、小樽市立病院改革プラン(2010年度)の実施状況の点検・評価・公表を行う。
 委員は、小樽商科大学商学部・伊藤一教授、北海道大学大学院医学研究科・中村利仁助教、札幌医科大学・白崎賢治理事、中村記念病院・中村博彦理事長、小樽商工会議所・斎田義孝副会頭、小樽市医師会・大庭久貴理事、小樽消費者協会・本前みさ子会長の7名。
 この日の会合の傍聴には、小樽市医師会・津田哲哉会長をはじめとした医師会理事6名、一新小樽と共産党の市議会議員3名が出席していた。
 議題は、2010年度分の評価委員会の報告素案について。素案では、不良債務を解消するための繰入金により経常収支比率は改善しているが、これは改革プランの成果として評価することは出来ない。改革プランの速やかな修正を実行されたい。
 医師退職によって看護職をはじめとする医療専門員、事務職員が相対的に過剰な状況にあることが明らかとなった。計画的な採用などによって、北海道の自治体病院の中でも高い水準にある人件費比率の低下に結びつける必要があるとの指摘が盛り込まれる内容となった。
 昨年度の報告に続き、一般会計からの繰入と高い給与費について言及されることになった。この会合の議論を終え、並木昭義病院局長は、「人件費の問題が浮き彫りとなり、今後問題を解決し、改革プランの改革に着手する。平成25年度まで評価してもらうので、今年度の経験をいかして今後経営をしていく」と述べた。
 報告書は、今月中に中松義治市長に提出することにしている。
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