「くらしの講座〜新しいアイディア漬物」小樽消費者協会


tsukemono1.jpg 小樽消費者協会は、、10月11日(月)10:00より、いなきたコミュニティセンターで、『新しいアイディア漬物』と題した「くらしの講座」を開いた。
 赤井川村で営業中の「おつけもの食堂」の店長・新見愛子さんを講師に招き、”アトピーの子どもにも食べさせられる漬物”の話を聞いた。参加者は40名。
 新見さんと漬物との付き合いは、1974年に赤井川の漬物工場に勤めたことが始まりで、2002年には、工場長のポストにつき、隣りに「おつけもの食堂」ができ、店長となった。
 新見さんの孫が生まれつきアトピーに悩み、「大きくなったら、私でも食べられる漬物を作りたい」との孫の言葉がきっかけで、無添加・無着色の製品に取り組むようになった。
 「アレルギーの人のために食品添加物の入らない物を作ること。簡単に言えば、深く考えず塩だけで作れば良い。家庭での浅漬けは、材料の2%の塩が基本。ビニール袋に野菜を入れ、塩を入れ、静かに揉んで水分が出たら、空気を抜いて冷蔵庫へ。愛情を込めて静かに扱う。レタスを塩漬けにし、ワインを入れるとワイン漬けになる。醤油漬け(中華味)は、グラニュー糖・醤油・酢・本みりん・ゴマ油をよく混ぜ合わせたものを、ピーマン・大根・ズッキーニなど、どんな野菜でも応用できる」と話した。
 玉ねぎ・ブロッコリーの中華味やブロッコリーの茎をみそと粕の半々で漬けた物、カラーピーマンの塩漬け、大根のビートの糖蜜漬けが試食に出され、参加者は、肯きながら味わい、配布された漬物レシピの説明には、メモを取りながら聞いていた。
tsukemono2.jpg 「材料は、北海道産を使うようにしているが、味噌・塩、その他の調味料は、北海道で扱っている会社から仕入れている。塩をいろいろ試してみて、宗谷の塩は、これだけだとミネラル分が多くて漬物には向かないが、この塩をベースにして、4種類の塩をブレンドしている。他の3種類の塩は秘密。最近、赤井川で『つるむらさき』という野菜を見つけた。ビタミンA・C、カルシウムが豊富。よく洗い塩もみをする。ねばりがある野菜で醤油漬けにして、カラーピーマンを入れ、一晩漬ける。
 お客さんの反応が、『おいしいね、新商品だね』と言われると、次は何にしようかと向上心が沸く。常に、なんでも野菜を漬物に試作している」と語った。
 新見さん自身の経験談や家族の話を交えてのトークは、面白く、笑いもあり、楽しい漬物講座となった。秋の収穫の季節を迎え、早速実践したくなるような内容だった。
 消費者協会担当者は、「添加物がないのは、体に優しい。家庭しかできない漬物作りに役立ててください」と話し、閉講した。
 夫婦で参加の奥山公雄さん(75歳)・秀子さん(74歳)は、「漬物は好きなので良かった。甘い塩・からい塩の区別ができない。浅漬けはよく作ってもらい食べている」(公雄さん)と、「料理が好きで好みもあるけど、50年も料理を作っていると分る所もあるが、気付かなかった事に気付かせてもらった。ポイントは、大変参考になった。作り方をもっと近くで見たかった。子供の食生活は、親しか守れない。普段から食生活や健康には気をつけるようにしたい」(秀子さん)と、感想を述べていた。