小樽を本気で考える! 商大マジプロの最終発表会


majipro.jpg 小樽商大生が小樽の活性化について本気で考えるプロジェクト「マジプロ2011」の活動内容について、市民参加形式の最終発表会が、12月8日(木)15:00から18:30まで、小樽商科大学大学会館多目的ホール(緑3)で開かれた。学生と市民約100名が参加した。
 はじめに、小樽商科大学社会情報学科・大津晶准教授によるプロジェクト概要の説明が行われた。
 「地域と大学の協働によって進められ、学生が主役となった地域活性プロジェクト、地域連携インターシップである。小樽の活性化という共通のねらいを持った複数の課題に対して、地元企業や団体との連携を深め、学生の実践力を高める事を目的としている。平成20年にプロジェクト発足後、平成21年には、小樽商科大学の正課科目『地域連携キャリア開発』として開講、4期目となる。参加学生は『地域連携キャリア開発』履修者32名(全学年・主に2年生)が、6課題に分れ取り組み、最終発表会を開いた。
 小樽スイーツの制作とプロモーションでは、目的は世代間交流。小樽のスイーツから小樽を発信。小樽青年会議所のコーディネイトにより、市内の菓子店、松月堂、館、新倉屋、ル・キャトリエムと、小樽商業高校、小樽潮陵高校の協働による小樽の4種類の新作スイーツを完成した。12月23日から25日まで、ル・キャトリエム限定のクリスマスケーキを販売、中高生・大学・社会人には、SNSによる広告、小樽市民にはパンフレット、ビラ配りをし、スイーツから小樽のPRへと繋げたい」と述べた。
 ル・キャトリエムオーナーの漆谷さんは、「パーツを組み合わせてケーキにしただけで、みんなが持ち寄ったものを形にした。長くイベントとしてやりたかった。継続が大事」と話す。担当学生は「大人と世代の違う人の意見を引き出してまとめるのが難しかった」と話した。
 「北前船を題材にした地域間交流の促進」では、7月22日から24日まで、北前船寄港イベントの実施補助を行った。東日本大震災支援事業として東北を元気づけ、会場内に子どもコーナーを実施。ウイングベイで、寄港地9ヶ所の北前船にまつわる歴史をまとめパネル展を行った。
 乗船体験もでき、2時間待ちの大盛況となり、小樽市民の関心の深さを感じた。子どもコーナーも多くの子ども達で賑わい、ペーパークラフトを追加するほど。3日間で3,000人以上の人出となり大成功に終わる。ブログを作成し、現在も更新中。地域活性化のために多くの人に足を運んでもらう。そのためには、札幌圏内の人に小樽の魅力を知ってもらおうと、『小樽 Story ~第2の故郷・小樽を知っていますか~』を、2012年1月15日(日)12:00〜18:00に、紀伊国屋書店札幌本店・SAPPORO55ビル1Fインナーガーデンで、人も物も文化も運んだ北海道の発展に重要な役割を果たした北前船について、元小樽総合博物館館長・土屋周三さんの講演。他のグループとのコラボで絵本の読み聞かせ、きたまえ君体操を予定している。」
 担当した学生は、「問題を解決する力、ゼロから考える事の難しさ、役割をしっかり果たすことを学んだ」と話した。


 「地域の歴史絵本及びオリジナル体操の制作」では、「歴史を理解するのは難しい子どものために、絵本で紹介して小樽の歴史に興味を持ってもらおうと、歴史を知る事で郷土愛が育まれる。魅力を伝え、人を呼び込み、観光客が増え、ここに暮したい・働きたいと思い、定住人口の増加となる。3冊目『こっちにきたまえくん』は来月発売。オリジナルソングを作り、体操を完成させ会場で披露した。市内の保育園、幼稚園をまわり、310名の子どもに読み聞かせを行った。訪問した幼稚園ではとても喜ばれ、本が奪い合いになったと聞く。未来に向けての地域活性化は、子どもと大人の関わりを見直す事が有効。」
 担当した学生は、「子ども達に小樽を好きになってもらいたいため、歴史を知って欲しい。小樽の魅力を全国に広め、活性化に繋げたい」と述べた。
 その後、ワークショップが開かれ、学生と市民が9つのグループに分れ、テーマ「小樽の色とネーミング」を考え、話し合った。小樽のイメージを色にたとえながら活発に話し合いが進められ、第2部発表会と続いた。
 札幌在住で小樽勤務の女性は、「学生さんが頑張っていて素晴らしいと思ったが、授業の一環であって、彼らにとって得るものはあっても、街の活性化に繋がるのは、今後の課題となり、検討が必要」と感想を述べた。