空気の重さにびっくり!「空気びっくり実験」開催



 実験ショー「空気びっくり実験」が、12月24日(土)11:00より、小樽市総合博物館(手宮2)2階科学展示室で開かれた。あいにくの荒れた天候のため、参加者はいつもより少なかった。講師は同博物館・中野仁学芸員。
 「空気には、重さがある事を知っているだろうか?」と中野学芸員の問いかけに、参加者は首を傾げた。
 「空気は1リットルで約1.2g、1円玉1枚分の重さがある。エベレストより少し上くらいまで、空気があり、1㎡あたり約1kgの重さがある。手のひら10cm×10cmで100kgの空気を抱えている事になる。30cm×30cmでは、900kgの重さの空気がある。普段は持つ事が出来ても、机の上に30cm×30cmの板を置くと持ち上げる事は出来ない。空中では、回りの空気に包まれているため、持つ事ができるが、机の上に置くと下から空気が押さえられないため、持ち上げる事はできない。これが吸盤の仕組み。」
 次々と実験が始まり、参加者は目を見張った。真空槽に風船とマシュマロを入れ、空気をどんどん抜いていくと、風船もマシュマロも膨らんでいく。
 普段は、空気中の空気が風船やマシュマロを押している。押している空気がなくなると、膨らんでしまう。空気が入ると押す力が強くなり小さくなると説明した。
 送風機でピンポン玉やペットボトル、ビーチボールを次々と空気中に浮かせた。そして、空気砲を使い、中に無害の白い粉を入れ、箱を押すと、白い空気の輪が飛んでくる。20〜30mを飛ばす事ができる。渦を巻きながら飛んで行く白い輪に、参加者は歓声をあげた。
 3歳の男の子と参加したお母さんは、「TVで、でんじろう先生の空気砲を見たことがあるが、生で初めて見て空気の輪が出来て楽しかった。息子も楽しそうにしていた」との感想。
 中野学芸員は、「空気の存在を知ってもらう事を目的とし、普段感じないが、実は空気には重さがあるんだという事で、空気の存在を知ってもらいたい。空気があると起こる現象とない時に起こる現象を実験し、楽しんでもらいたい」と話した。