造り酒屋の塩麹作りを体験 西陵中婦人学級


shiokouji1.jpg 小樽市立西陵中学校の婦人学級では、5月の行事として、17日(木)10:30から、田中酒造の「造り酒屋の塩麹作り教室」に20名が参加した。同社亀甲蔵2階で、日本古来の伝統の麹を、食育のために学んだ。
 同社の杜氏高野篤生氏が講師となり、塩麹について説明。「塩麹は、日本独自のもので、調味料となる。麹は、醤油や味噌、酢の原料やつけものとして使用されている」と話し、「みりんは、もち米と麹、焼酎を入れ、糖分45%で、麹は、日本の味のベースになる。古事記や、7世紀の風土記にも麹が残され、昔からの技術である。稲穂についた麹菌を使用している。種こうじ菌には、味噌、醤油に使用する黄麹があり、白麹と黒麹は、クエン酸を出し酸味があり焼酎に使用される。アジアの麹は、中国では『曲』、東南アジアでは『テンペ』がある。日本の気候は梅雨があり、暖かいため麹に適している。麹の中の酵素の役割は、澱粉をブドウ糖に変え、たんぱく質をアミノ酸に変える。旨みや甘みを出すことが麹の役割」と説明し、完成前の麹と完成後の麹の試食や、麹に漬けた豚肉と塩コショウの豚肉を食べ比べ、参加者は「甘みが出る。柔らかくなり塩加減がまろやかになる。美味しい」と話していた。shiokouji2.jpg
 高野氏は、杜氏の仕事で大事なのは「麹作り」で、麹を作る時は泊まり込み、温度調節に注意を払うと話し、麹作りを画像で紹介した。
 塩麹作りの体験では、米麹300gに塩90g、水300mlをビニール袋に入れ混ぜ合わせ、1週間ほど寝かせる。1日1度は軽く混ぜる。出来上がったものは、2ヶ月くらいで使用し、冷凍保存もできる。麹1kgに塩300gが基本となる。きゅうりの塩麹漬けを、きゅうり2本に対して塩麹大さじ1杯半を入れ作った。旨みと甘みが出たまろやかなきゅうりの漬物ができあがった。
 婦人学級に入り8年目の横山さんは「初めて作り、うわさになっている塩麹はどんなものなのか参加してみた。料理のバリエーションも増え、試してみる価値がある」と満足した様子だった。
 田中酒造では、昨年の梅酒作りが好評だったこともあり、今年、話題の塩麹作り教室を開催している。20名以上の参加で申し込むことができる。