運河の倉庫群ライトアップ30基点検 ノスタルジック小樽を演出


lighttest1.jpg 小樽運河沿いにある小樽の歴史を物語る重厚な石造倉庫は、日没になると30基のライトに照らされ、ノスタルジックな雰囲気を演出され、毎日22:30まで点灯されている。
 株式会社ステージプランニング・KATSUMIでは、ライトの点検作業を小樽市から委託され、7月・10月・2月の年3回行っている。今年度の第1回目が、7月18日(水)10:00から、同社勝見昭二取締役を含む3名で行われた。
 浅草橋から中央橋の間に設置されたライト30基のメンテナンス(電路の絶縁測定など)や、角度調整を中心に行われた。小樽観光振興公社からボートを借り、作業員が乗り込み作業が行われた。11:50には、浅草橋の温度計が31.6℃を示し、厳しい暑さの中での作業となった。
lighttest2.jpg 倉庫群のライトアップは、ウインターフェスティバルが運河で開催されることになった1988(昭和63)年に、山本信彦氏(小樽倉庫株式会社社長)の案がきっかけで始まった。その後、管理が同社に委託され、通年のライトアップとなり、今では、なくてはならない運河の夜景を作り出している。
 夜暗くなってからも作業は続けられ、点灯したライトの角度を、船に乗った作業員に同取締役が指示を出し、微調整された。keisou2.jpg
 同氏は「ガス灯を活かす程よいライトアップが必要。倉庫の建物のポイントに当てるように気をつけている」とライトアップに余念がない様子だった。
keisou1.jpg 日中の作業途中に、札幌で開かれた日本藻類学会に出席するために来道した、東京海洋大学の「珪藻(けいそう)」研究者らが運河を訪れ、ライト点検作業中の作業員から運河に付着しているカキを採取してもらった。カキに付着している珪藻を見て、「小樽運河は、珪藻が育つための良い環境で、珪藻から塩分や水の状態が分かる。小樽運河では初めての採取」と喜んでいた。