『緩やかに持ち直しも一部に弱い動き』 しりべし経済リポート


 財務省北海道財務局小樽出張所(久保喜幸所長)は、「しりべし経済レポート Vol.65」(平成24年7月〜9月)をまとめ、11月16日(金)に発表した。
 同レポートでは、しりべし管内経済概要を「緩やかに持ち直しているものの、一部に弱い動きが見られる」とした。
 消費では、残暑が続き、秋物の衣料品が不調。前年のアナログ放送終了に伴う薄型テレビの駆け込み需要などで、前年より−2.6。
 観光は、前年を下回り、宿泊客は、比較的堅調。外国人観光客(尖閣問題に伴い中国人の観光客)が減少し、日帰り客を対象に落ち込んでいる。道内近郊の客が減少。
 住宅建設は、持ち家前年下回り、貸家は前年上回る。新設住宅着工戸数は、前年を大幅に上回り+90。
 公共工事前払金保証請負金額でみると、小樽病院の大型工事の発注があり、前年を40.3上回る。平成21年以来の前年比+となった。
 棒鋼は、新幹線、病院の需要で堅調。漁業の漁獲量は、ホッケ、イカが減少、−34.7下回る。
 貿易は、輸出では、中国での自動車生産が減少し、中国やロシア向けの自動車部品が低迷。輸入は、ニシンが低迷で下回る。
 金融は、管内金融機関の貸出金残高は、設備資金、運転資金とも低調。雇用は、求職者数が減少し、求人数が増加し前年上回る。企業倒産は、件数、負債総額とも前年を上回り「販売不振」が原因。
 総括として「緩やかな持ち直しは続き一部に弱い動き」とし、総体的に先行き落ち込むような要素はないとしている。
 しりべし経済レポート Vol.65(PDF)
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