キロロで知ろう! 肺高血圧症疾患啓発キャンペーン

 「肺高血圧症疾患啓発キャンペーン」が、2月17日(日)10:30より、キロロリゾート(余市郡赤井川村)マウンテンセンターで開かれる。2階のJURA(ジュラ)をメイン会場、1階のマウンテンセンターステージがサブ会場となる。主催は、NPO法人PAHの会(患者と家族、医師など当疾患に係る人が集う)、バイエル薬品。
 昨年(2012年)、スペインで、5月5日を「世界肺高血圧症デー」と制定した。啓発に賛同する団体のテーマ「Get Breathless For PH~みんなの笑顔を肺高血圧症に~」とし、今年で2年目となる。肺高血圧症の症状をスポーツで起こる息切れで感じて、肺高血圧症を理解することを今年(2013年)のテーマとした。
 肺高血圧症(PH:Pulmonary Hypertension)とは、肺動脈内の血圧が上昇する重篤な疾患で、慢性かつ進行性の難病。世界全体で、2,500万人以上の患者、100万人当り52人と言われる。40〜50歳で診断される患者が最も多い。良く見られる症状には、息切れ、唇が青い、疲れやすいだが、人によって異なる。初期段階では、無症状のため発症する時にはかなり進行している。治療しなければ50%が死亡。1990年代から治療薬が開発され、著しく改善したが、社会の疾患認知度は低く、理解や支援は十分ではない。そこで、医師とのコミュニケーションの大切さや周りの人の理解が患者の自立へ繋がり「環境を少しでも改善したい」との願いを込めて、疾患啓発イベントを開催する。
 同センター2階JURA(ジュラ)では、キロロリゾートの協力を得て、「スマイルPHカフェ」をオープンし、1日限定「カレーブッフェ&ドリンクバー」を実施。クーポン券(新聞折込チラシ)を持参するとキャンペーン価格500円で食事ができる。
 啓発キャンペーンでは、啓発チラシを配布し、肺高血圧症についてのトークセッションを行う。キャンペーンの中心となる東京医科歯科大学大学院小児・周産期地域医療学・土井庄三郎教授が、難病について早期発見早期治療につい話し、大阪、札幌の医師4名も参加する。また、酸素飽和度測定体験コーナーや、北海道在住のアーティストやスポーツ選手とのトークセッション、AIR’Gのパーソナリティによる進行など楽しめるイベントとなる。
 主治医と共に、初めて飛行機に乗る夢に挑戦して離れて暮らす父に会いに来た「PHこども親善大使」の森未瑠加ちゃん(4歳)と母幸さん(東京在住)が、キロロリゾートで働く父・信行さん(両親共にプロスキーヤー)と参加し、PHへの理解と支援を呼び掛ける。
 イベント前日には、未瑠加ちゃん家族や医師、バイエル薬品、キロロリゾートスタッフが、疾患カラーのすみれ色のゼッケンを着けて、同ゲレンデでトレイン滑走を行い、映像に収録する。アメリカ、カナダ、中国、南アフリカ、ラテンアメリカ諸国、EU加盟国など32のPH患者団体が、各地のスポーツシーンで同キャンペーンを展開し、その模様とキロロでの様子も含めて5月5日(世界肺高血圧症デー)から、YouTubeで配信する。
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