高等聾学校専攻科情報デザイン科 「修了作品展」


rouadesign1.jpg 北海道高等聾学校専攻科情報デザイン科修了作品展が、2月20日(水)~24日(日)、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーで開かれている。同科4名がそれぞれにテーマを決めた木工、写真、絵画、ストップモーション等18点を展示。
 同作品展は、従来専攻科1・2年生合同で2年に1度、校外作品展を実施していたが、今年度は、修了作品のみを展示。今後の在り方を検討するために実施された。
 同校専攻科は高校卒業後、聴覚障害教育の充実を目的に昭和56年に開設。現在は「情報デザイン科」として、グラフィックデザイン、工芸、ウェブデザインなどに関する知識と技術を習得し、幅広い活動で職業、社会自立の能力を育てる教育を行っている。
 修了作品に取り組む単位が週3回あり、足りない時間は放課後を使い、それぞれが試行錯誤しながら半年程で完成させている。
rouadesign2.jpg 同校佐藤整教諭は、「デザインや工芸を初めて学ぶ生徒もいるが、2年間の短い時間の中で学んだことが活かせる作品が作れたと思う。技術的に助言することはあるが、自主的に考えて作った作品ばかりです」と話した。
 フェルトや木、毛糸、紙など様々な素材を使ったミクストメディア作品では、「喜」「怒」「哀」「楽」を4個の立体作品で表現し、喜びや怒り、哀しみ、楽しさが伝わる作品となっている。塩ビ板で花びらを作り照明器具を作った「春の息吹」や歴史の木を撮り集めた写真、アクリル絵具で「絆」「環境」「生命」「平和」を表現した絵画作品が並ぶ。
 また、会場にはスクリーンが用意され「ワニは弱し象は強し(20秒)」「三匹の旅(1分半)」「愉快な新仲間(5分)」の3作品のストップモーションの動画が上映されている。クレイ・アニメーションと呼ばれる、粘土で作った動物を細かく動きを変えて写真で切り取り、パソコンで繋げて動画に仕上げている。オリジナルのキャラクターが、細かい動作をし豊かな表情を見せている。
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 制作した長堀祥与さんは、「皆さんに楽しんでもらおうと制作した。場所を変えずに何枚も撮影し、時間が経つにつれて明るさが変わり大変だった」と話した。
 学生4名の個性を活かし、専攻科で学んだ成果の集大成の作品展となっている。
 北海道高等聾学校専攻科情報デザイン科修了作品展
 市立小樽美術館(色内1−9−5)1階市民ギャラリー
 2月20日(水)~24日(日)10:00〜17:00(最終日〜15:30) 入場無料