道産ワインの普及 "ワインクラスター北海道"設立


winecluster.jpg 小樽を本拠地に、道産ワインの普及啓蒙を担う「NPO法人ワインクラスター北海道」が、シニアソムリエで北海道フードマイスター、北海道らしい食づくり名人(知事登録)の阿部眞久氏(39)が代表となり設立した。
 阿部氏は仙台市出身。23歳でソムリエとなり、当時最年少の32歳でシニアソムリエを取得した努力家。13年勤務した北海道ワイン株式会社(朝里川温泉1)を退社し、2012年3月まで通っていた小樽商科大学大学院MBA(経営管理学修士)コースの同期生・山口枝己氏(株式会社エスプランニング取締役)と同・津川裕一氏(酪農学園大学職員)と共に、6年以上関わりのある小樽商科大学ビジネス創造センター長・李濟民教授を監事として、4月1日に事業を開始した。
 阿部代表は、「ここ2〜3年、北海道産ワインへの注目が高まり、国産ワインへの評価として、食の安全や産地への興味が持たれるようになった。道内のワイナリーの数も増え勢いがあり、北海道は、ワインに相応しい地であると知られた。新しい客層へ、食と観光を北海道の魅力を通して、潜在的な客層を惹きつけたい。行政や大学、旅行会社やレストラン、多種多様な業種と関わり合い、道産ワインの広報、マーケティングへの中立的な立場となり、食の生産者や企業と連携した新たな特産品の企画開発、地域の誘客を図るワインツーリズムなどの取り組みを総合的に展開する。今までの職業で培った北海道の各社からの信頼と後押しを得て、広報を担える機関ができたことは、道産ワインにとっては歴史の転換期と考える」と説明。
 また、「初年度の事業として、道産のワインや食材に関してのネットワークを作り、道産ワインの広報機関を担う。前身団体の北海道ワインツーリズム推進協議会の継承も兼ね、ワインツーリズムの定着へ向けて、賞味会などのイベントの回数を増やし、期間や時期を明確に、北海道に来ると観光プログラムの1つとしてワインツーリズムがあるよう繋げたい。この料理にはこのワインというようなメイカーを超えて、北海道の食材を使った料理とワインをマッチングさせ、ホテルやレストランで体験してもらいたい。食品の開発や、ワインの知識を深めるなど、サービスの技術を掴むコンサルティングを手掛け、ワインマップや具体的には決まっていないが著作物なども考えている」と話した。
 4月12日(金)、阿部代表らは設立に関して小樽市長を表敬訪問。中松市長は、「北海道ワインで培ったノウハウを色々な形で活かしてもらいたい。行政としても役立つことがあれば協力したい」とエールを送った。
 ワインクラスター北海道HP