花や風景をちぎり絵で表現!「和の会」作品展


chigiriewanokai1.jpg ちぎり絵を学ぶ「和の会」(近藤淑子代表)では、初めての「しゅんこう和紙ちぎり絵 和の会」作品展を、5月29日(水)〜6月2日(日)、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー1で開いている。
 和紙ならではの独特な色や、和紙をちぎって表現した作品31点が並び、作者の持ち味を活かした作品展となっている。
 和の会は、設立20年以上となり、毎月第1・3金曜日の13:00〜16:00、会員同士が会話を楽しみ、ちぎり絵の手法を学び、和紙の色使いなどを研究、作品作りに励んでいる。形式にとらわれず、1人1人の個性を活かした作品となるように指導しているという。
chigiriewanokai2.jpg ちぎり絵専用のしゅんこう(ちぎり絵専門店)が扱う和紙は300種類ある。1枚の和紙を折りたたんで染め模様をつけた「折染め紙」、柄やぼかしが入らない単色無地の和紙「無地紙」、手でちぎった楮(こうぞ)の長い繊維を地紙に散らせて雲の模様を表した「雲竜紙」などを、作品の用途に分けて使用している。
 また、専用の糊を、糊6と水4に薄めて使用し、失敗した時に水で剥がし、直せるようにしている。同会は、初心者にも丁寧な指導を行い、除々に段階を踏み、上達へと導く。
和紙を花びらなどの形に裂き、色の濃い物や薄い物を使い濃淡を出す方法や、紙を剥いで、濃淡を出す方法もあり、特殊な技術を使う。時にはハサミを使うこともあり、下書きや紙を貼る順番が書かれた初心者向けのキットも用意され、ちぎり絵は、誰でも学びやすくなっている。
 会場には、初心者作品とは思えない牡丹の作品や、富良野ハピナスの丘を、様々な青を使い空を表現し、色とりどりのハピナスが咲いている作品。心温まるカルガモの親子。春の桜の季節の中、すずめのつがいの仲睦まじい表情が出ている作品などが並び、一瞬、絵の具を使って描いたかのような錯覚に陥るほどの鮮明さがある。
chigiriewanokai3.jpg 近藤代表は、「小樽は冬が長く、その間に何かできることをと始めた。春夏秋冬を通して、夏の雲や冬の雲、木の葉にしても若い新芽や枯葉などに関心を持つようになった。会の名前通り、和みながらちぎり絵を楽しんでいる」と話した。
 会員達は、「ちぎり絵は難しいと思われがちだが、始めてみると楽しみながらできる。苦労した分、完成した時の喜びが大きい。お雛様や桜、菖蒲、兜、干支など四季の作品を作り楽しんでいる」と話した。
 宿泊研修で訪れた稲陵中学校2年生は、「80歳のおばあちゃんの作品が綺麗でびっくりした。初心者と書いてあるが、とても可愛らしく仕上げた作品もあった」と話した。
 「しゅんこう和紙ちぎり絵和の会」作品展
  5月29日(水)〜6月2日(日)10:00〜17:00 入場無料
  市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー1