「ICT活用の授業力向上研修講座」 市教委


research-study2.jpg 小樽市教育委員会では、「授業力向上研修講座・ICT活用」を、1月28日(火)、小樽市立高島小学校(吉田志津雄校長・高島5)で開催。市内の小中学校の校長、教頭、教諭ら約40名が参加し、実物投影機を使用した公開授業講座や研究協議、専門家による講義が行われた。
 教育委員会では、昨年5月から、全教職員を対象に、「平成25年度小樽市教育委員会教員研修プログラム」31講座を開講している。今回が最終講座となり、授業力向上研修講座としては、9回目となる。教師が分かりやすく授業を展開し、児童の学力の向上を図るとともに、児童生徒に自分の考えを分かりやすく発表したり表現したりするための実物投影機の効果的な活用を研修することを目的として開かれた。
 高島小学校6年1組での公開授業が、14:10から行われた。同校では、3台の実物投影機があり、各階に配置。資料や児童のノート、ワークシートを掲示し、インターネットと接続してホームページやDVDを参照にしている。
 今回は、55インチの液晶テレビと実物投影機を用いて、同校宇野嘉純教諭が、社会科の「憲法とわたしたちの暮らし」~裁判の働きについて~の公開授業を行った。裁判となった人気アイドルの事案をもとに、裁判所の働きを理解するもので、児童が裁判官になり、自分の考えを述べ合った。実物投影機には、裁判に関する資料としての本や教科書の一部を拡大して掲示し説明。学習の動機付けや理解を深め、細やかな説明などを目的に活用した。
research-study1.jpg 会場を移し、15:15から研究協議と講義が行われた。引き続き、19名が参加し、5つのグループに分かれて、先ほどの授業について、実物投影機が効果的な活用であったか、自分であればどう活用するかの2点について話し合った。
 グループごとの発表で、効果的な活用では、「一目で分かり集中できた」「教科書を共有出来て良かった」「ワークシートの概要を提示し見やすかった」「教科書を提示することにより画面側に顔を向け、集中力が高まった」「児童が同じ方向を向いているので、非常に効果的。教科書を開いていなかった子も、映像を頼りに同じページを開くことができた」などの意見があった。
 一方、自分での活用法は、「児童が自分ひとりで考えるより、グループで話し合う方が盛り上がったのでは」「ワークシートを写し、書き込みができるものがあれば良かった」などの意見があった。
 その後、北海道立教育研究所付属情報処理教育センターの馬場泰栄研修主事が、教育の情報化について講義した。
 先ほどの公開授業について「宇野教諭は、機器の使用に慣れていた。ICTの活用により児童は集中して前を向き、共通して授業を進めることができる」と話した。
 ICT(Information and Communication Technology)は「情報通信技術」の略
 平成25年度小樽市教育委員会教員研修プログラム
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