945名が巣立つ!中学校で一斉に卒業式


0314graduation1.jpg 小樽市内14校の中学校で、3月14日(金)、義務教育9年間の結びとなる卒業式が一斉に行われ、945名(男子491名・女子454名)が、慣れ親しんだ学舎を巣立った。
 市立末広中学校(手宮2・塩見末巳津校長)では、10:00から本校体育館で、第66回卒業式が行われ、68名(男子37名・女子31名)の卒業を祝った。
 在校生105名と保護者、学校関係者が見守る中、担任教諭が卒業生ひとりひとりの名前を呼び、塩見校長から卒業証書が手渡され、3年間の中学校生活に別れを告げた。
 塩見校長は、「人生には思いがけない穴がある。病気であったり失敗だったり、大切な人の死であったりと理不尽で辛い穴。そんな時には、思いっきり泣いて良い。そして、見る目を変え、穴が開いているからこそ見えるものがそこにある。
 次に、綺麗さと美しさを区別できる心を養う。美しさは、自分との戦いの中からのみ生まれる強いもの。日々面倒から逃げることなく、自分の行動をしっかりと見つめることで、凛とした美しさが生まれ、強さでもある。穴が開くまで見えなかったものを見ようとする逞しさ、その強さを養うため、本当の美しさを求める生き方をしてもらいたい。人の人生で穴の開かない人生はない。これからの路には穴があり、ひとつひとつをしっかりと心の目で見てもらいたい。人生には、意味のない無駄なもは何ひとつない。苦しみや辛さが心の栄養に繋がる日が必ずやってくる」 と式辞を述べた。
0314graduation2.jpg 在校生と卒業生が向き合い、別れのセレモニーが開かれた。
 在校生を代表して、小川恵莉さんが送辞を述べた。「これからの道のりは平坦な道のりばかりではなく、厳しい坂道も超えて行かなければならない。そんな時は、この学校で過ごした3年間を思い出し、共に頑張り喜び励まし合い、心をつかみあった仲間達と勉強したことなど、掛け替えのない日々。その温かい思い出を糧にし、乗り越えてほしい。私達は、皆さんが築いた素晴らしい本校の伝統を守り受け継ぎ、悔いのない学校生活を送るよう努力することを約束する。楽しい思い出をありがとうございました」と述べた。
 卒業生を代表して浅野里沙さんは、3年間の学校生活の中で、楽しかった見学旅行や辛かった受験を振り返り、在校生に伝えたいこととして、「想像力を大切にしてもらいたい。想像力とは、今より先を予想する力、人間の知恵でもあり、先を見て今を考え、未来へのスタンスが決まる。自分のあるべき姿や路が見えてくる。1年生は先輩になることをしっかりと自覚し、新しく入学する1年生は、皆さんを頼り基本にする。恥ずかしくないよう自分の行動に責任を持つ。2年生は、4月から末広中学校を代表する立場にある。生徒会や部活動、すべてにおいてリーダーシップを発揮してもらいたい。威張らず、おごらず、責任感と誠意を忘れずに、末広中学校を前進させてもらいたい」と答辞を述べ、すべての人々へ感謝の意を表した。
 在校生は、卒業生のために心を込めて元気に、「輝くために」の合唱を披露し、卒業生は「Story」を合唱し、2曲ともピアノの伴奏に合わせ、会場内に歌声を響かせた。在校生の温かい拍手で見送られた卒業生は、涙を流し別れを惜しんでいた。
 同校は、1947(昭和22)年5月に開校し、今年度卒業生68名を含め11,160名の卒業生を送り出している。