人気の菁園中への指定校変更に制限 市議会特別委


 小樽市議会「学校適正配置等調査特別委員会」(北野義紀委員長)が、12月22日(月)13:00から、市役所別館(花園2)第2委員会室で開かれた。
 学校再編に向けた取組み状況について、教育委員会教育部主幹から、「手宮地区統合小学校の校名について協議し、4校(手宮・北手宮・手宮西・色内校区一部)が一緒になり、新しい学校としてスタートすることから、本市の小学校は、すべて地名にちなんだ校名で、どこにある学校か分かる『手宮』を含んだ校名にする意見が大勢を占めたことから、『小樽市立手宮中央小学校』と決定し、本定例会において、『小樽市立学校設置条例の一部を改正する条例案』を提案し、総務常任委員会で審議した」と報告した。
1222council.jpg 菁園中学校における指定校変更の制限について、教育委員会教育部学校教育課長から報告があった。
 菁園中では、近年、指定校変更による入学希望者が増加し、学校施設の許容範囲(11学級)を超える入学希望者が出てくることが想定されるため、平成27年度から同校への指定校変更に制限を設けることとし、平成31年度までの5年間をひとつの目安としていると報告した。
 同校の指定校変更の状況は、平成24年度の入学では29名、平成25年度では27名に対して、平成26年度では71名と、1年生生徒数の50%を占めた。そのうち、部活動を理由に変更した人数は41名。申請通り部活動に加入した生徒は19名で、申請通りの部活動に加入しない生徒が22名と半数以上だった。部活同以外の理由で申請した生徒は30名だった。
 指定校よりも通学距離が明らかに近いことからの入学希望や、通学が地理的に困難と認められる場合、指定校に希望する部活動がない場合に変更を認めているが、指定校と菁園中との比較において、菁園中への通学距離が短いことのみの理由の変更や、菁園中のみが実施している部活動はないことから、部活動を理由とする変更も、当分の間、認めない。
 色内小学校再編後の学校跡地の利用方針について、総務部企画政策室主幹は、「道営住宅建設候補地として、北海道へ要望書を提出した。小樽市では、当校校区内の全町会と保護者を対象とした地域説明会を2回開催し、再編後の跡地を道営住宅の建設候補地として北海道へ要望することについて、市の考え方を説明した。
 しかしながら、いずれの説明会も20名程度と参加者が少なく、より多くの意見を集めるために、各町会別説明会や回覧文書の配布により改めて説明した。
 市としては、道営住宅の建設地として活用した場合、市内中心部への居住ニーズに対応でき、公の管理による施設が建設されることにより、良好な住環境の形成に繋がり、土地の有効活用が図られる。特に意見がなかったことを踏まえ、同建設候補地として要望することとし、11月25日付けで北海道へ要望書を提出した」と報告した。
 共産・自民・公明・民主・市民連合・一新小樽の各議員は、報告についてや指定校変更の制限について、統合校の状況について質疑を行なった。
 指定校変更制限について、部活動を理由に申請したが、その部活動に加入しなかった理由について把握すべきと強く指摘した。市は、6月にアンケートを実施したが、学校生活がスタートし、生徒に不安を与えることを避けるために、結果のみとしたと回答。
 指定校を変更してまで菁園に入りたい理由があるのではと質問。
 「なんらかの理由で指定校よりも菁園中に入りたかったのは、これまで、20〜30名程度だったが、71名の半数を占めることになり対策を考えた。来年度は、このような状態では指定校変更は避けるべきと考えた」と回答。
 来年以降、菁園に入りたいと思っていた生徒や、菁園の部活に入りたかった生徒の夢や未来を潰す制限は良いのかと質問。
 「部活動の制限についは、菁園中では変更することはできないが、菁園中より遠い桜や朝里に吹奏楽部がある。菁園へ変更しようと期待していた保護者もいたと思うが、指定校に通うことが原則で、例外的な措置としての変更はあるが、例外が半分を占める実態となり、制限をかけることとなった」と理解を求めた。
 また、ある程度容認してきたことを、今回制限することになり、菁園への魅力を感じるのか、入るべき学校へ魅力を感じられなかったのかどうかを把握し、今後の教育に役立ててもらいたいと要望があった。
 学校再編に向けた統合協議会等の概要て
 菁園中学校における指定校変更の制限について