旧手宮線をギャラリーに! 15回目の"鉄路写真展"


 1880(明治13)年に手宮(小樽)と札幌を結ぶ北海道最初の鉄道・旧手宮線を、野外ギャラリーに活用した「鉄路写真展」が、8月31日(月)から始まり、今年で15回目となった。
 同写真展は、学生からアマチュア、プロの写真家まで約30名が、思い思いのテーマで作品を発表。野外の雰囲気や廃線を上手に生かした展示が見所となっている。
tetsurosyashin1.jpg 2000(平成12)年から毎年、8月末から9月にかけて開催を継続してきたが、2013(平成25)年に、遊歩道整備のため中止となった。以前の野ざらしの趣がなくなったと開催が危ぶまれたが、昨年、整備された会場で復活し、今年も開催を続行した。
 線路脇の古い木造の車庫の壁一面に、出展者が、1年間の「小樽」をテーマに撮影した写真が隙間なく貼られ、来場者の注目を集めている。水天宮の狛犬や雪あかりの路の雪だるま、何気ない日常の1コマ・古びた建物・港の風景など、素顔の小樽が切り取られている。
 出展者各々がテーマを決め、バイクで日本一周した時の写真や浴衣姿の女性、シマリスの愛くるしい表情を集めたものなどが展示されている。
tetsurosyashin2.jpg 写真のサイズも展示の仕方も自由で、青い木製の木枠におはじきを貼り付けた手作りの額に写真を展示したり、布にプリントした写真など、個性が溢れている。
 開催期間中は、24時間対応で、夜間はライトアップし、夜の野外写真展も趣がある。出展者のほどんどが札幌在住で、小樽在住の会員2名が交代で、ライトのスイッチを入れているという。ほどんどの作品には、ラミネート加工が施され、雨に対応できるよう準備万端だ。
 出展者のひとりは、「もっと会員を増やしていきたい。自由な作品をこの機会に見てもらいたい」と話した。

 会場には、楽しみにしていた市民や通りかがった観光客らが立ち寄り、「テーマがあったり、生命力を感じる写真などが展示され面白い」と楽しんでいた。
 2015小樽・鉄路・写真展 8月31日(月)〜9月13日(日) 24時間展示(最終日17:00)
 旧手宮線遊歩道(色内2) 入場無料
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