134年の歴史に幕! 色内小閉校式

 小樽市立色内小学校(谷本慎司校長・稲穂5)は、長年の歴史を積重ねてきたが、少子化の影響に伴う学校再編で、平成28年3月31日をもって閉校となり、134年の歴史に幕を下ろす。
 その閉校式が、11月14日(土)10:00から、同校体育館で開かれた。在校生110名をはじめ、大勢の来賓・歴代校長・教職員・近隣町内会長・卒業生ら約500名が出席して、それぞれの思い出を胸に、盛大に閉校式が挙行された。
1114ironaisyo2.jpg 谷本校長は、「戦後多くの困難の中で、子ども達の笑顔や輝く瞳のため、地域の要としての学校を支援する地域・卒業生の方々や歴代の教職員のご尽力により、清明・希望・創造・自主の志は変わることなく、色内小の校訓として受け継がれてきた。人口減少や少子化という日本全体が抱える課題の中で、全国で年間400余りの学校が閉校している。その波は本校にも押し寄せてきた。
 最後の在校生である児童の皆さん、来年度からは通い慣れた色内小学校を離れ、それぞれ新しい学校へ通うこととなり、少なからず不安もあるが、遠足や体育などの交流学習の中で、学校の垣根を越えて統合校の子ども達と笑顔で関わり合う姿を見て、きっと皆さんは新しい一歩を踏み出すたくましさと新しい友と出会う喜びを感じてくれると確信している。
1114ironaisyo1.jpg 皆さんが新しい学校へ行っても困らないように今までもこれからも見守り続ける。地域の方も変わらずに皆さんを応援してくれる。134年の長きに渡り培われてきた歴史や伝統は、この学び舎から巣立つ卒業生や地域の方々、関係するすべての人々の中で生き続けるとともに、小樽の学校史の貴重な1ページとして残されるものと思う」と挨拶を述べた。
 全校児童による同校の歴史と未来へ向けての贈る言葉を、元気に呼びかけた。各学年ごとに呼びかけが行われ、「なくなってしまうのは残念だけど、忘れられない沢山の思い出ができました」と元気な声に続き、運動会や学芸会、遠足などの様子を語った。
 明治34年本校創立当初の様子や、大火があり、明治40年に現在の場所に校舎ができスタートを切ったなど、大正・昭和の歴史を重ねてきた。昭和15年に初めて作られた校歌「第一校歌」をみんなで斉唱し、歌を交え同校134年の歴史を振り返り未来へ託した。
1114ironaisyo3.jpg 谷本校長から森井秀明小樽市長へ校旗を返納。出席者全員で昭和36年に作られた「第二校歌」を斉唱し、閉校式は終了した。
 その後、同校閉校記念事業実行委員会主催の、絵本作家・長谷川義史氏による「へいわってすてきだね」と題して講演会が行われた。
 平成21年卒業生・名平茅里さん(高3)は、「同級生11名に声をかけてみんなで参加した。閉校するのは寂しくて悲しい。久しぶりに学校前の坂を登り当時を思い出した」と話した。
 同校は、ドライバーに手紙を渡すなど交通安全街頭啓発や、学校支援ボランティアによる読み聞かせ活動、水泳・スキー学習の補助、「おたる案内人ジュニア」の育成、土曜日の居場所作り事業など、特色ある活動を展開してきた。
 来年4月から、在校生は、手宮中央・長橋・稲穂小学校へ、卒業生は西陵中学校へ通うことなる。
 小樽市立色内小学校
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