夢を持とう!自転車日本縦断・吉田さん講演会


 学校法人北海道龍谷学園双葉中学校・双葉高等学校(住之江1・坂本哲校長)は、夏季休業前の7月27日(水)10:55から12:45まで、同校体育館で進路講演会が開かれた。
 中学生51名と高校生329名の全校生徒380名を対象に、「夢を持つことの大切さ」を感じてもらいたいと、日本を自転車で縦断した吉田夏江さんを講師に招き、「夢の力~出会いが繋がるご縁~」をテーマに、夢を諦めずに追い続けることの素晴らしさと、夢を叶える秘訣を、体験談を交えて熱く語られた。
0727futaba1.jpg 函館出身の吉田さんは、高校教師となり初の海外旅行でアフリカのザンビアを訪ねる。その地で、柔道に打ち込む青年と出会い、青年の日本の柔道が見たいという夢の実現のために、帰国後、教師を辞め、募金を募りながら322日間の自転車日本縦段の旅に出かけた。現在は、その体験談を語る講演会等で活躍中。
 吉田さんは、小4で柔道に出会い、人として大切なことを学ぶ。その後、ソフトボールに打ち込み、スポーツを通じて学ぶことの素晴らしさを体験し、恩師に出会う。そして、教員への夢を抱き実現させた。
 夢を叶えたがやりたいことはなにか考えている時、登山家の栗城史多さんの本に出会い、「夢は口に出せば叶う」や「できる、できないは自分が作っている幻想だ」の言葉に共感し、友人が住むアフリカザンビアへ旅立つ。
 ホームスティしながら、全長2kmもあるビクトリアの滝を見たり、バンジージャンプやラフティングを体験し、野生動物を間近に見た。自分の足で歩き、目で見て体験することの大切さをアフリカ旅行を通じて実感した。
 そこで、柔道に打ち込む青年クライド君に出会う。「日本の本物の柔道が見たい」と言われ、夢を叶えてあげようと思った。
0727futaba2.jpg クライド君の夢を叶える資金を集めるために、募金活動をしながら、かねてからの自分の夢でもあった自転車で日本縦断の旅を実行。2015年5月15日に函館を出発し、翌年3月30日に322日間の旅を沖縄県石垣島で終え、函館市に戻った。
 1日平均100kmを走行し、多い時で156km移動したことも。食物は確保できたが、風呂や寝る場所に困ることもあった。各地で出会う人の優しさに触れ、みんなに助けられたという。
 山形県の養鶏所の人との出会いや、教え子との再会でラジオに出演したこと、沿道の人の声援など、語り尽くせないほどのエピソードの中からいくつかを紹介。
 吉田さんは、「夢を口に出して語ることで叶えて行ける未来があり、夢をつなぐ旅を今後も続けたい。夢を叶える秘訣は、夢を口に出し、今を楽しみ、仲間を応援すること。夢は諦めなければ必ず叶う」と締めくくった。
 募金も集まり、今後は、クライド君を日本へ招待する予定だ。
 同高校・生徒会長の金子静さん(2年)は、「今日の話を忘れずに、人との出会いを大切に、夢に向かって最後まで諦めずに努力していきたい」と話した。
 吉田さんのブログ「ザンビアから日本へ」