キノコ博士鑑定会!小樽採取のキノコ展示


 キノコが採れる季節となり、食べられるものか?毒はあるのか?など、キノコ鑑定会や小樽近郊で採取したキノコ約90種類を展示する「キノコと秋の自然展」が、10月2日(日)9:30から15:00まで、小樽市総合博物館(手宮1)2階研修室で開かれた。
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 前日に、キノコ愛好家が集まる小樽きのこの会(伊藤博昭会長)のメンバーや同館学芸員が、長橋なえぼ公園(幸1)などで採取した60種類のキノコを展示。市民が持ち寄った別の種類のキノコも展示され、最終的には、毎年90種類以上のキノコが集まる。
 また、市民の関心が高いキノコ博士の五十嵐恒夫氏(北海道大学名誉教授)によるキノコ鑑定会も開かれた。市民は、次々と市内で採取したキノコを持ち寄り、名前や毒の有無について調べてもらった。
kinokotenji2.jpg 会場には、色鮮やかなキノコや普段見られないキノコがずらりと並び、名前と食適・食不適・有毒と書き添え、同会のメンバーが来場者の疑問や質問に対応した。
 シイタケと間違えやすい「ツキヨダケ」や、シメジに似ている「クサウラベニタケ」は誤って食べてしまう例が多い。「マツシメジ」も腹痛や下痢、嘔吐で苦しむため注意が必要だ。
 有毒の代表キノコは「クロハツベニタケ」。夏から秋にブナ科・ヤナギ科・マツ科などの樹下に発生する。
kinokotenji3.jpg 誰もが知る「ラクヨウ」と呼ばれる「ハナイグチ」・「タマゴダケ」、ボリボリと呼ばれる「ナラタケ」など、多くの食に適したキノコも展示された。
 アルコールと混食により毒となる「ホテイシメジ」、赤ワイン色の「サクラシメジ」は食に適している。
 キノコは名前を表記する場合、カタカナを用いることが多いが、漢字で表記されたキノコに面白いものがある。キンチャヤマイグチは、漢字で書くと”金茶山猪口”となり、傘は明るい茶色で猪の口のようなキノコから付けられたと言われる。
 市内の男性は、今朝8:00頃、旭山展望台付近で採取したキノコを持参し、白くて細いキノコを鑑定してもらったところ、230種類もあるトヤマタケの「シロニセトマヤタケ」と判明した。傘に真ん中が突出した特徴があり、見分ける手がかりとなる。神経系の中毒を起こす有毒であることが分かった。

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 同会のメンバーにキノコの魅力について尋ねると「食べたり、鑑賞したり、見つけたキノコを調べる楽しみがある」と答えた。また、「軸や表面の色に注意し、深く観察することが大切で、食適であっても食べ過ぎてはいけない」と話した。
 会場には、大勢のキノコ愛好家が訪れ、展示しているキノコをじっくり鑑賞し、同会のメンバーから説明を受けていた。
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