市民目線の行政サービスを! 除排雪計画説明会


 平成28年度除排雪計画説明会が、12月1日(木)、小樽市役所消防庁舎(花園2)6階講堂で開かれ、国道・道道・市道の除排雪担当職員・関係機関・輸送機関16名と、各町会関係者56名が出席し、今年度の除排雪計画の主な取組や変更点について理解を深めた。各町内会では、様々な雪の問題を抱え、行政にもっと市民目線で対応するよう要望した。
 小樽市は、今年7月に市役所で第1回目の説明会を実施し、貸出ダンプ制度の現状と課題を報告。11月には市内9ヶ所でも開催し、新たな変更点等を説明。町会からの要望や意見を聞いた。
1201josetsu1.jpg 小樽市除雪対策本部・上林猛本部長は、昨年の降雪状況について、「過去5ヵ年の平均降雪量の666cmに比べ、昨年度は171cmも少ない495cm。最大積雪深は、過去5ヵ年の平均は140cmで、昨年度は51cmも低い89cmと小雪だった。気温については、1月・2月は低い日が続き、真冬日は46日間とほぼ平年通りに経過した。除排雪計画を基に、関係機関と連携をとりながら、除排雪作業を進めたい。小樽は、地域総合除雪体制により、市内を7地域に分け、効率的な除雪作業を進める。昨年度よりも一層効果的な除雪作業を行い、小樽の厳しい冬を皆さんの協力を得て進めたい」と挨拶した。
 市道の除排雪に関して、主な見直した点や変更した貸出ダンプ制度について説明があった。
 見直した点については、生活道路で、昨年度までは圧雪状態を基本としていたが、今年度から一部の指定線路において、圧雪状態に限らず15cm以上の降雪が見込まれる場合に除雪を実施し、バス通りなどの主要な交差点(36ヶ所)については、局部的な除雪作業を実施することとした。
 貸出ダンプ制度の変更点については、集合住宅の敷地内通路と雪堆積場の排雪については対象外とし、道路の雪のみを排雪対象とした。実施日数も1申請で連続3日以内とこれまでの5日間から短縮。対象となる道路は、急な坂や狭い道路が多く、これらの道路の排雪に対応するため、道路の幅員が概ね4m以上の通りぬけができる道路で除雪路線に接続した道路としていたが、市が登録した積込機械が作業でき、除排雪路線に接続し、接続していなくても、ダンプの運搬作業が可能な道路に接続していれば対象とした。
1201josetsu2.jpg 同制度は、町内会等が自主的に行う生活道路の排雪に対して、市が費用を負担してダンプトラックを無料で派遣するもので、昭和54年から実施。集合住宅の道路脇の除雪などについては、平成22年から特例として明文化してきたが、過去の状況から、降雪量が少ない年で利用件数が増えていなくても排雪量が増えていたり、個人宅の屋根や駐車場の雪の混入などが見られ、事業費が増える要因を分析し、この度の制度の変更を実施することとした。同制度の事業費は、累計降雪量が495cmの平成27年度は1億500万円で、累計降雪量584cmの平成26年度は1億5,800万円だった。今後、更なる見直しを検討している。
 質疑応答では、町内会の役員を何十年も務め、町内の路上駐車を注意する権限はなくトラブルとなったり、町内会をやめた人もいる。苦情は、市ではなく、町会役員が引き受け対処している。歩道の除雪は誰の責任か。高島から祝津の歩道の排雪がされてない、何度も回答を求めているが、手宮地区の小学校の統廃合により、通学距離が伸びたが、通学路の除雪についてはどうなっているか。除雪説明会での要望の回答がない、袋小路の一時的な雪堆積場の雪は、いつ排雪すれば良いのかなど、切実な問題を抱えている町内会が多く、市民の目線に立ち、積極的に対応してもらいたいと強く要望した。
 手宮地区の通学路の確保について市は、「教育委員会と打ち合わせ、児童の延長した通学路の危険マップを作り、除排雪業者に配布している」と回答した。
 質疑応答は1時間以上も続けられたが、終了後、ある町会役員は「市民と行政の目線が違う」と怒りを露わにしていた。
 平成28年度貸出ダンプ制度について(利用者のみなさまへ)
 広報おたる「雪の季節を迎えて~こつの冬の雪対策についてのお知らせ」
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