業界の発展を願い"初せり" 公設水産市場


0106hatsuseri1.jpg 新年恒例、小樽市公設水産地方卸売市場(高島1)の「初せり式」が、1月6日(金)5:00から行われた。同市場開設者の森井秀明市長をはじめ、卸売業者・買受人のほか、市議会正副議長、経済常任委員会委員ら来賓・関係者など、合わせて約80人が出席し、今年1年の豊漁と業界の発展を願った。
 森井市長は、2015(平成27)年度の観光入込客数が794万人であったことに触れ、「水産加工品が小樽のブランドとして高まっている中で、それを支えているのが皆さんです。観光入込増等による小樽経済の高まりの流れが、皆さん1人1人の潤いに結びつけるように取り組んでいかなければならない」と、式場の水産関係者に向けて挨拶した。
 引き続き、卸売業者代表の小樽機船漁業協同組合伊藤保夫代表理事組合長は、「昨年は次から次へと低気圧や台風が北海道に近づき、操業が出来ない日が多かったが、漁獲量は約28%増加した。しかしながら魚離れなどにより魚価が落ち込み、水揚金額は約18%下がった。0106hatsuseri2.jpg
 現在、ホッケやスケトウダラの資源回復の取り組みを行っているが、資源の回復が進まない現状がある。しかし資源が回復したとしても、地元の流通業者や加工業者に体力が無くなり対応が困難になれば、地域の産業として成り立たなくなる。危機的な環境を漁業者・流通業者・加工業者が連携し一丸となって、行政の協力を得ながら乗り越えていかなければならない」と、水産業界の苦境について話し、出席者に向け協力を求めた。
 この後、小樽鮮魚買受人連合会の太田清一専務理事の発声で三本締めが行われ、初せりが開始されたが、5日(木)夜に出港した漁船が、時化のため漁場に着けず反転して帰って来たため、6日は昨年水揚げされた冷凍のカレイやホッケが並ぶ初せりとなった。
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