練習航海中の自衛艦3隻 勝納埠頭寄港



 海上自衛隊は、近海練習航海を3月18日(土)~5月22日(月)の日程で実施し、4月12日(水)、青森県の大湊から、7:41に練習艦「かしま」、7:59に「やまゆき」、8:17に護衛艦「はるさめ」が、小樽勝納埠頭に入港した。
 雪がちらつくあいにくの寒さとなったが、北海道では小樽港だけの寄航となり、艦船ファンを喜ばせた。
jieitaitraining1.jpg 初級幹部に対し、艦上の訓練作業を通じて、遠洋練習航海に必要な基礎的知識を習得し、艦内生活に慣れ、初級幹部のシーマンシップを体得させることを航海目的としている。
 参加人員は、第67期一般幹部候補生過程修了者等190名(女性15名)を含む約710名。
 3月18日(土)に広島県の江田島を出発し、柱島沖(山口県)・三机(愛媛県)・神戸(兵庫県)・佐世保(長崎県)・中城(沖縄県)・大湊(青森県)、12日に小樽に寄港。
 14日(金)に小樽港を出発し、舞鶴(京都府)・呉(広島県)・鳥羽(三重県)・晴海(東京都)、5月13日(土)に最終地の横須賀(神奈川県)を予定している。

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 練習艦「かしま」で、12日10:00から歓迎セレモニーを実施し、13:00から15:00まで護衛艦「はるさめ」の一般公開が開かれた。
 練習艦「やまゆき」と並んで停泊した「はるさめ」の前部と後部の甲板部分を公開し、待ちわびた艦船ファンが次々と乗船を楽しんだ。
 海上自衛隊佐世保基地(長崎県)を母港とする護衛艦「はるさめ」は、1997(平成9)年3月に就役した。「はるさめ」とは、(春雨)新緑の季節に静かに降る細かい雨を意味している。
 各種情報及び垂直発射装置など近代化された武器をコンピューターで管理し、空中・水中・水上からも迅速に対処できる。基準排水量4,550トン・全長151.0m・全幅17.4m・高さ47.0m・定員165名。ヘリコプター1機搭載。ヘリコプターは、対潜戦、対水上戦のほか、輸送、救難にも対応、操縦士2名・クルー2名の4名の乗員・最大12名まで。
jieitaitraining2.jpg 主な兵器は、同時に2つの目標に対処可能な「垂直発射装置」や、いずれの目標にも対処可能な無人砲の「62口径76ミリ連射砲」、接近する対空目標に対処する発砲機関砲「高性能20ミリ機関砲」「艦対艦ミサイル発射装置」などを装備している。
 一般公開では、幹部候補生が専門武器の付近に常駐し、説明や質問に応じてくれる。
 公開はしていないが、同時入港した練習艦「かしま」は、1995(平成7)年1月に、海上自衛隊の専用練習艦として就役した。シュミレーターによる武器教育装置など各種教育機材を装備している。
 基準排水量4,050トン・全長143.0m・全幅18.0m。62口径76ミリ連射砲や68式3連装短魚雷発射管2基を搭載し、特徴としては、来賓用の「特別公室」を設置、グレードの高い内装を施している。
 勝納埠頭は、グレーの艦船3隻が並んで停泊し、普段と違った光景となった。
 4月13日(木)護衛艦「はるさめ」の一般公開 小樽港勝納埠頭
 9:00~11:15(最終受付10:45)・13:00~15:00(最終受付14:30)
 問合せ:011-631-5477 自衛隊札幌地方協力本部広報企画室