日本遺産認定目指せ!小樽シンポジウム開催


 小樽市と教育委員会主催の小樽シンポジウムが、8月19日(土)13:30から小樽経済センター(稲穂2)7階ホールで開催され、約150名が参加した。
 同シンポジウムは、市が進めている日本遺産の認定に向けて開催されたもの。日本遺産審査委員会委員の丁野朗(ちょうのあきら)氏が、これまで日本遺産に認定された市町村の例などを挙げながら、日本遺産とまちづくりについて基調講演を行った後、総合博物館・石川直章館長のコーディネートで「歴史を語れ、おたる〜日本遺産と小樽の歴史遺産」をテーマにパネルディスカションが行われた。
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 パネラーは丁野氏のほか4名。北海道職業能力開発大学校特別顧問・駒木定正氏、国立大学法人小樽商科大学グローカル戦略推進センター学術研究員・高野宏康氏、NPO法人炭鉱の記憶推進事業団理事長・吉岡宏高氏、小樽芸術村学芸部・渡邉洋子氏。
 日本遺産は、世界遺産登録や文化財指定のように、文化財の価値付けを行い保護することと異なり、地域に点在する遺産をストーリーにして活用発信することで、地域活性化を図ることを目的としており、文化庁が認定事業を進めている。
 認定されると、情報発信事業や調査啓発事業など、地域遺産を活用した事業を行うための財政支援など国の支援を3年間受けることができる。
nihonisan2.jpg 市では、現在、市内にある文化財等の調査を実施しており、2年後の調査終了後に日本遺産ストーリーを作成する予定。また、他市町村と協同で行うネットワーク型として、北前船や鉄道・炭鉱・港湾を軸としたストーリー作りについても併せて進めている。
 パネルディスカッションでは、パネラーがそれぞれ専門分野に関して、日本遺産認定の可能性などについて意見を述べた。
 丁野氏は、ストーリーを作成するにあたり、誰にとって面白いものなのかを考え、キャッチフレーズが大切なことやガイドなどストーリーを伝える仕組みを整える必要があり、何よりもストーリーの発信には、住民の地域に対するプライドが大切であるとまとめた。
 文化庁HP