小樽の歴史的建造物が集結!細密画展


 小樽市内の歴史的建造物91棟をボールペンと水彩で描いた、小樽歴史的建造物細密画展が、11月15日(水)から19日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開催されている。
seimitsuga1.jpg 細密画を描いたのは、市内でアート工房開拓舎(若竹町)を主宰する前田隆護さん。
 前田さんは、市内に残る歴史的建造物の魅力に惹かれ、15年ほど前から建造物をいろいろな角度やサイズでペン画に描き、これまで2度の個展を開催した。
 今回は、建物の正面デザイン(ファサード)をB4サイズに描くことに統一。小樽市が指定する全ての歴史的建造物80棟と旧日本銀行小樽支店やJR小樽駅、旧日本郵船小樽支店などの重要な建造物11棟の合計91棟が一堂に揃った、まるで小樽の街そのままが、美術館に出現したような個展になっている。
 前田さんは、3年前から今回の個展のための作品作りに取り掛かり、91枚の絵を準備したが、建物によっては、直接現場に足を運びながら何度も描き直しをするなどした。
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 また、図面を利用したり、図面の無い建物は、窓の寸法を測って全体のサイズを割り出し、レンガや石材の数も1つ1つ数えて描き込むなど、正確さにこだわっている。
 一方で、定規を使わずフリーハンドで描くなど、手描きの温もりを残すための工夫や線を生かすために彩色を薄くしている。
 前田さんは、「建物をじっくり観察して描いていると、建築当時の息吹や、職人さん達の会話が聞こえてくるような気がします。歴建を通じて、子ども達には小樽の歴史を学んでほしいと思いますし、多くの人に小樽の街をスケッチしてほしいという思いで描きました。ぜひ観に来ていただければと思います」と話した。
 小樽歴史的建造物細密画展 11月15日(水)~19日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
 市立小樽美術館多目的ギャラリー(色内1)・入場無料