招魂祭しめやかに挙行!好天の空と八重桜


syokonsai1.jpg 雨が降ると言い伝えがある招魂祭が、昨年に引き続き好天の空の下、植樹された八重桜が見頃を迎えた5月15日(火)11:00から、小樽公園顕誠塔前広場で、住吉神社雅楽部による演奏の響き渡る中、2018(平成30)年の第73回がしめやかに挙行された。
 主催する小樽顕誠会・野坂和弘会長をはじめ、新合祀者遺族、小樽市長、市議会議員、来賓、合祀遺族ら約120名が出席した。
 本年は、郷土小樽の発展に尽力し亡くなった7名を新たに合祀。その中には、小樽市長を務めた新谷昌明氏も含まれている。既合祀者3,484名と郷土功労者1,205名を合わせ、4,689名を慰霊。
syokonsai2.jpg 顕誠塔は、1923(大正12)年に建立。今年で94年になる。日露戦争終戦後、生還将士から戦死した友の御霊を慰霊したいとの申し出があり、18年かけて完成。翌年から招魂祭が始まり、小樽の一番早い祭りとして賑わいを見せていた。1945(昭和20)年からは、郷土小樽市に貢献のあった人々を合祀することとした。
 参列者遺族の高齢化と運営担当者の負担を軽減し、末永く祭典を継続するために、2年前から本祭1日に縮小して実施を続けている。
 野坂会長は、「身命を祖国に捧げ、郷土のため社会福祉・防災・教育文化・産業経済・医療など多方面に渡り、振興発展に犠牲的奉仕の誠を尽くし実践行動した。小樽市に貢献された偉大なる足跡は、長く後世の模範とする。我ら市民は、国家郷土の振興に微力を尽くし、世界の平和に寄与することを、ここに誓う」と祭詞を述べた。
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 森井市長は、「少子高齢化や人口減少が進む中にあり、今から歩むべき道も険しく困難であるが、郷土小樽の輝かしい未来を築くため、知恵を出し合い、努力を重ねて参る所存である」と述べた。
 その後、出席者全員で玉串奉奠を行い、故人の遺徳を偲んだ。
 引き続き、日本詩吟学院岳風会小樽支部岳船会7名による、奉納吟「小樽の功労者の魂に捧ぐ」が会場に響き渡り、先輩の残した功績を後世に伝えるために、時代を超えて今後も続けられることを願った。
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