伊藤整"海の捨児" 雪あかりの路ミニ展示

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 第21回小樽雪あかりの路(2月8日~17日)の開催に合わせ、メイン会場旧手宮線側にある市立小樽文学館(色内1)展示室で、雪あかりの路ミニ展示「伊藤整と海の捨児」が、1月26日(土)から2月17日(日)まで開かれている。
 あかりの路会場としての人気スポット、伊藤整ゆかりの地「塩谷会場(ゴロダの丘)」に、1970(昭和45)年5月23日建立の伊藤整文学碑。同碑に刻まれた「海の捨児」を読み解き、小樽の冬の代表的イベント「小樽雪あかりの路」と名付けたルーツについても、改めて紹介している。
 会場には、伊藤整の詩集をはじめ、雪明りの路の草稿(複製)、同氏による文学碑面刻字用の書(複製)など約15点を展示。
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 小樽を代表する文学者・伊藤整(1905~1969)は、松前に生まれるが、1歳で塩谷村(現小樽市塩谷)に移住。上京するまでの約11年間を小樽で過ごした。
 通学列車の中で、先輩の鈴木重道(歌人北見恂吉)から、島崎藤村の詩集を借りたことをきかっけに、詩の世界に強く惹かれた。小樽市中学校(現長橋中学校)に英語教師として就職し、小樽に住むようになっても、詩人になりたい強い想いがあった。
 書き溜めた詩の中から、1926(大正15)年12月1日刊行の処女詩集「雪明りの路」は、唯一小樽時代に自費出版されたもので、青春期の夢などが綴られている。
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 文学碑に刻まれた同詩は、1937(昭和12)年6月に刊行された2つ目の詩集「冬夜」の中に掲載され、雪明りの路と同じ頃に書かれたもの。
 碑に刻まれたのは、詩の冒頭2連だけで、その中の「私は白く崩れる波の穂を超えて 漂っている捨児だ」の部分は、この後の小説「街と村」や、母の一周忌に住職に渡した色紙などにも書かれていた。
 同館・亀井志乃学芸員は、「企画展で海の捨児の世界を知っていただき、あかりの灯った文学碑で伊藤整の込められた思いを感じてもらいたい」と述べた。
 塩谷会場(塩谷2)ゴロダの丘は、2月9日(土)・10日(日)の開催。
 雪明りの路ミニ展示「伊藤整と海の捨児」1月26日(土)~2月17日(日)9:30~17:00
 2月9日(土)・10日(日)19:00まで延長(最終入館時間18:30)
 入館料一般300円、高校生・市内70歳以上150円、中学生以下無料
 市立小樽文学館(色内1)展示室 月曜・2月12日(火)・13日(水)休館
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