雪中の追い出し稽古 伝統行事で送別

 小樽剣道連盟小樽剣翔館(髙橋靜次館長)は、3月卒業の中学生剣士を送別する行事「寒中稽古・追い出し稽古」を、3月10日(日)に行った。
 小樽市総合体育館(花園5)第1体育室と花園グランドを会場に、指導者4名・小学1年~中学3年の剣士21名が参加。
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 同道場は、「剣道を通じ、正しい心や挨拶を学び、立派な剣士・人として未来へ羽ばたいてほしい」と願いの下、日々練習に励んでいる。
 日本古来の寒中稽古は、同道場に40年以上も続く伝統行事のひとつで、、厳しい寒さが続く時期に健康祈願を込め、技術の向上とともに、寒さに耐える精神の鍛錬、自らの弱さに打ち勝つ稽古をやり遂げることをねらいとしている。
 今回送別の3年生は、小1から剣道を始めた若松虎徹君と杉村優斗君、小5から剣道を始め杉山聖奈君の3名で、全国大会出場経験のある実力ある剣士だ。
 9:20から1時間程度、追い出し稽古を行い、送別される3名に、後輩達が連続的に打ちかかるかかり稽古などを行った。
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 次々と元気に竹刀を振りざす後輩達の面や小手・胴・突きなどの技を、先輩として上手く交わし、竹刀のぶつかる音と掛け声が館内に響いた。
 参加者全員が風船を頭や腰に付けて花園グランドに集まり、送別の3名を中心に青・赤・白組のチームに分かれ、北村連盟会長の号令で、風船割りの試合がスタート。
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 胴着・袴で長靴を履いた剣士達は、歩きずらい雪の上を駆け回り、敵陣の風船めがけ竹刀を振った。雪まみれになりながら、風船を守る剣士もいて、大いに盛り上がった。
 青の若松チームが優勝し、剣士達は青空の下、心地良い汗をかいていた。
 若松君は、今年度の中体連全道大会で優勝、全国大会を経験した。札幌の高校に進学が決まり、「全国大会の経験が一番の思い出。高校でも1年生でレギュラーとなり、全国大会出場を目指す」と話し、杉村君は、「稽古は辛かったが、みんなと一緒に切磋琢磨してきたい。高校でも文武両道に励み、大学進学ができるように頑張りたい」と話し、杉山君は、「大会でみんなで頑張り、ひとつになれたことが思い出。高校でも、小樽の代表として、全道に出られるように髙橋館長の教えのもと頑張る」と抱負を述べた。
 小樽剣翔館(blog)
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