障がいを擬似・介助体験 バリアフリー教室


 国土交通省北海道運輸局は、気軽に声が掛けられる「心のバリアフリー」の大切さを広めるため、全道各地でバリアフリー教室を開催。平成30(2018)年度は16回開催し、小樽では、幸小学校2回・フェリーターミナル・小樽市観光物産プラザと4回行った。
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 小樽での最終日となる3月15日(金)は、13:30~16:00まで同物産プラザ(色内2)3番庫ギャラリーで、小樽観光協会加盟の観光関係者や公共交通事業者11名が参加して開かれた。
 ①視覚障がい者擬似・介助体験、②車いす擬似・介助体験、③聴覚障がい者とのコミュニケーションの3つを学習。講師は、特定非営利活動法人手と手の浅野目祥子さんが務めた。

 視覚障がい者擬似体験では、2人1組となり、携帯の写真について、ボールペンの特徴を、アイマスクをした見えない状況の人にもう1人が言葉で説明。白杖の持ち方や介助者と一緒に歩く体験も行った。
 車いす擬似体験では、4人が1組になり、ブレーキのかけ方・畳み方・開き方・車いすに座っている人を立たせるコツ・テコの原理を用いて前輪を上げる方法などを学び、運河まで車いす擬似体験と介助体験に出かけた。
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 西淵千歩さんは、「参考になった。アイマスクは光が漏れているけど、本当に真っ暗だと怖いと思う。床の質によって感じ方が随分違う。介助する人の状況説明は、安心できありがたかった」と話し、福士華菜さんは、「車椅子をどう押すのか、乗るとどんな感じなのか分かった。段差の乗り越え方が難しかった。車椅子の扱い方を知ることによって、なるべく少ない力でできることが分かった」と話した。
 聴覚障がい者とのコミュニケーションでは、手話の挨拶を覚え、口話の重要性とコミュニケーションボードを活用する方法を学んだ。
 課題を出し、聴覚障がい者にどこまで伝えられるかを体験し、ジャスチャーや筆談等を使って一生懸命に課題に取り組んでいた。
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 浅野目さんは、「障がいは、それぞれ得意なこと・不得意なことがある。思いやったり理解する心があると、楽しく関われる。旅先での出会いは思い出となる。今日学んだことを、いろいろな所で使ってもらえれば」と述べた。
 同会・荒木逞専務理事は、「小樽を訪れた方に気持ち良く帰ってもらうことが一番のおもてなし。1人1人に真心を持って接し、小樽の人は優しい、小樽に行ってみたいと思ってもらえればと思う。今日学んだことを、今後に活かしてもらいたい」と話した。
 バリアフリー教室について
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