秋風身にしむ小樽経済!


 小樽の商業・物流・金融のかなめの役割を担っていた重要拠点が、秋風とともに次々と退場し、小樽経済の地盤沈下が進むことになる。大型ショップングセンターのマイカル小樽の“ビブレ”は、8月31日で閉店となる。同店では現在店じまいの閉店セールの真っ最中。“ビブレ”の撤退で巨艦のSC(ショッピングセンター)は、ポスフールだけの片肺飛行を余儀なくされる。
 9月16日は、関西地区と小樽を結ぶ、新日本海フェリーの小樽-敦賀航路と、長く商都小樽のシンボル的存在だった日本銀行小樽支店が、それぞれ小樽経済界から退場する。物流と金融の重要拠点の撤退で、小樽経済の地盤沈下は一層苦しい状況を強いられる。
 さらに、11月には最後の都市銀行、三井住友銀行小樽支店も撤退する。9月16日、金融の日銀小樽支店と、物流の小樽-敦賀航路の同時撤退は、小樽経済史の“商都小樽”に、文字通りピリオドを打った象徴的な日として記憶されよう。秋風とともに進む小樽の落陽をくい止める方策が今こそ求められている。