後志の農家と料理人による”おもてなし”


food.jpg 後志地方の農業の可能性と、料理人による食の饗宴、「第9回 後志フードフェスティバル」が12日(水)、小樽グランドホテルで開かれた。
 第1部は、16:00から「食と農と後志を考えるシンポジウム」が行われた。テーマは、“女性の視点から見た後志の食と農の可能性〜安全・安心・豊かな生活をめざして〜”。パネリストに、調理・加工を代表して西野子さん、農家を代表して寒河江仁さん、消費者を代表して吉田幸子さんを迎えた。
 ニセコでペンションを経営する西野さんは、「お客さんを安心してもてなすためにも、農家には安全な作物を生産して欲しい。農薬もどのくらい使ったかを明記すれば、安心できる」。
 また、小樽消費者協会の吉田さんは、「女性の視点から、安い輸入品ではなく、地物を買ってもらえる農業を目指すべき」と提言。
 小樽支部農業経営部会長の寒河江さんは、「無農薬にこだわれば作物が全滅する可能性もあるので、農薬は使わざるを得ない場合もある。安全な作物を供給し続けるためには、消費者との信頼関係の構築が大事だ。“売る”段階では、男性ではわからないことがあるため、農家の主婦らサイフを握る女性陣の経営参加を促す」と、今後の農業経営について語った。
 第2部の料理バイキングは18:00から始まり、約440人もの市民が詰め掛けた。会場は超満員で中に入れない市民も現われ、テーブルが会場の外にも用意された。料理には京極町芳川農場のじゃがいもをはじめ、余市産のトマトや梨、仁木産の米やりんごなどがふんだんに使われた。この食材を使って、後志管内有数の料理人が腕を振るった。農家と料理人による“おもてなし”は大盛況だった。