多喜二を知る重要な一冊!森熊猛著『マンガ100年 見て聞いて』出版!







 日本オラクルの創業者として知られる、小樽出身の佐野力氏が館長を務める白樺文学館・多喜二ライブラリーが、漫画家森熊猛著『マンガ100年 見て聞いて』を出版した。

 森熊猛著『マンガ100年 見て聞いて』(A4判 120頁 定価2,500円)は、白樺文学館・多喜二ライブラリーが、今年8月に主催した「生誕100年記念小林多喜二国際シンポジウム」に併設された「森熊猛作品展」に出品した作品を中心に、新聞各紙に掲載してきた新聞マンガなどを網羅した著者渾身の書き下ろしで、日本マンガ100年の歩みを回顧する内容になっている。

 また、1932年春の中国への侵略戦争拡大の中で、特高に追われた小林多喜二の地下活動を支えた森熊ふじ子(旧姓伊藤ふじ子・森熊猛の妻)の俳句集『寒椿』も抄録され、多喜二亡き後のふじ子の生活を辿れる内容になっている。

 著者の森熊猛氏は、今年9月17日に95歳の生涯を閉じたが、同書の巻頭で、作家澤地久枝さんの「眠りより安らかにー会えなかったふじ子さんへー」が収録されている。

 この中で、澤地さんは「伊藤ふじ子の生涯を尋ね歩く仕事は、プロレタリア作家・小林多喜二のたたかいと、その無残な死とに分かちがたくかかわりあっていた。そして、それ以上に、森熊猛・ふじ子夫妻の愛情の物語を辿ることであった」・・・・・

 「妻の嫁入りの仕度の中にあった多喜二の遺品の保存への顧慮、いつも妻のかたわらにある仏壇にまつられた小さな分骨の包みへの思い。そして、妻亡きあと、おのれ一人の決心で、多喜二の分骨を妻の遺骨へまぜ、埋葬した夫の思いー。尋常の男に出来ることではない」と記している。

 今日、小林多喜二を語る上での重要な一冊となっている。同書の発売は直売のみ。申込は、電話・ファックス・ハガキで、白樺文学館・小林多喜二ライブラリーへ。

 〒106-0045 東京都港区麻布十番2-18-8 ABAアサミビル2F

 電話:03-5765-7660 ファックス:03-5765-3225

 URL:http://www.takiji-library.jp/   Mail:sabu0326@takiji-library.jp

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