議員定数4減へ、自民党が方針転換!


 小樽市議会での最大課題となっていた議員定数(32)の削減を巡り、これまで執拗に2減(30)提案を繰り返していた最大会派の自民党(12)は、22日(月)の議員会で、4減(28)案に賛成するとの方針転換を決定した。
 これにより6月市議会では、平成会(5)・公明党(5)の4減(28)を求める条例改正案が、現状維持を主張し議員削減に反対する共産党(5)を除き、これまで4減案に賛成してきた民主市民連合(4)と4減案賛成に方針転換した自民党(12)との賛成多数で、可決されることが確実となった。
 自民党の方針転換は、2減か4減か0減かで特別委員会や本会議でもめてきた12月・3月の年を超した市議会での定数論議に、ようやく幕を下ろすことになった。市議会最大会派として、議会運営で主導権を発揮してきた自民党が、定数削減で他会派の後追いをせざるを得なかったところに、自民党の地盤低下が見て取れる。
 市の財政危機に応じて、市議会独自で取り組んだ報酬引下げと定数削減では、自民党と共産党の同一歩調が何回も見られた。“自共共闘路線”で、4減を求める市民の陳情を葬り去ってきたのも事実として残り、市民の批判が高まっていた。
 市民批判の高まりで、自民党内も次第にうねりが押し寄せ、4月27日には、吹田友三郎議員が離党届を出し、衝撃波となって伝わった。同党では、急遽、議員会を開き対応に追われた。
 横田久俊議員は、4月28日に自分のブログで 「私は「(議会構成上)30人の可能性があった時点ではそれを主張したが、その可能性は極めて厳しい状況になっている。各会派の動向や市民の声などを総合的に判断すると28人に方針転換すべきではと意見を申し述べた。他の議員からも同様な意見が出されたが、人数をはっきり明示しない意見も散見された。ただ30人を貫き通せという意見は私の記憶では出されなかった」と議員会の様子を記し、同党の方針転換の近いことを示唆していた。
 自民議員の離党やネット上での4減28人の主張がなされ、同党執行部も総務会や議員会での論議を踏まえ、メンツをかなぐり捨てての一大方針転換を図った。
 12月議会・3月議会と2度にわたって三すくみ状態で、空中分解していた定数削減が、結局4減の28人で決着することになった。同党では、これらの方針を24日(水)に公表することにしている。
 議員1人に年間、直接・間接に約1,000万円の費用がかかり、4人で年間約4,000万円の費用削減となる。
 6月市議会で4減の28人の条例改正案が可決されると、来年4月の統一地方選挙から適用される。同時に28議席での選挙戦が実質的にスタートする。

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