街中の川に満身創痍のサケ遡上!小樽勝納川 


salmon1.jpg 晩秋となった小樽の街中を流れる勝納川に、懸命に遡上する満身創痍のサケが付近住民の関心を集めている。
 市内の勝納町・真栄・奥沢地区をぬって流れる勝納川。周辺には、酒造元や住宅が建ち並んでいる。この勝納川に架かる奥沢中央橋から、懸命に遡上するサケの姿が眺められる。
 サケの遡上は10月上旬から見られていたが、今年は勝納川が濁っており、なかなかその姿を確認するのが難しくなっている。これは、上流の奥沢水源地の階段式水路の改修工事などの影響を受けているものと見られている。目を凝らして見ると、いつもより濁った晩秋の川に遡上するサケの姿が確認出来る。
 10月最終の週末となった28日(土)は、いつもより濁りが少なく、小樽港から約1.8km上流の奥沢中央橋からサケの姿を求める付近住民の姿が見られた。
salmon2.jpg 産卵のためここまで上ってくるサケは、オス・メスとも水かびの影響で、体の一部は白く変色しており、満身創痍状態の命懸けで遡上に懸命となっている。
 奥沢中央橋にサケを覗きに来ていた町内の人たちは、「やっとサケが見られたわ。ずっと川の水が濁っていたから見られなかったものね」、「毎年上って来ているが、今年はちょっと少ないかもしれない」、「一生懸命に泳ぐ姿には感動するわよね」などと、サケを確認するのに目を凝らしていた。
 勝納川で産卵・放精したオスとメスのサケは、新しい命と引き換えにサケの一生を終える。冬間近の川底に横たわるサケの姿は気品を漂わせていた。