小樽駅を通り過ぎた文学者たち!企画展「鉄道と文学」


train-literary.jpg 市立小樽文学館(色内1)で、文学者と鉄道との関わりを解き明かす企画展「鉄道と文学」が、2月3日(土)から開催されている。
 同館では、この「鉄道と文学」のほかに「面白カルタ展」も開催されており、小樽ゆかりの文学者を展示する常設展と合わせると3つの展示会が同時進行中だ。
 2月3日(土)から始まった企画展「鉄道と文学」は、小樽駅を中心に文学者との関わりを展示。会場の中央には、銀河鉄道をイメージした模型が置かれ、周囲を囲んだ5つのブースに小樽駅を通って過ぎ去っていった5人の文学者たちが並ぶ。
 石川啄木と小樽駅、小林多喜二と手宮線色内駅、宮沢賢治の修学旅行、伊藤整・通学列車の青春、永山則夫・一番列車の小樽に分けられ、5人の文学者と鉄道との縁が語られている。

 花巻農学校の教師として修学旅行生を引率して、小樽駅から小樽高商を見学し、小樽公園で遊んだ様子を描いた宮沢賢治の「修学旅行復命書」も展示されている。「午前九時小樽駅に着、直ちに丘上の高等商業学校を参観す。・・・ 十時半同校を辞し丘傳ひに小樽公園に赴く。公園は新装の白樺に飾られ北日本海の空青と海光とに對し小樽湾は一望の下に帰す」と、小樽を記述している。
 啄木、整、多喜二などとの鉄道との関わり、さらに、連続射殺犯として死刑になった永山則夫(小説「木橋」で新日本文学賞受賞)が一番汽車で小樽についた興味深いエピソードや自筆のノートも展示。
 企画展「鉄道と文学」と「面白カルタ展」は4月1日(日)まで。2月10日(土)には、「雪あかりの古本市」3,000冊放出が、夜間開館に合わせ19:00まで行われる。問合せ:0134-32-2388 市立小樽文学館

面白カルタ展
常設展