激戦の小樽市長選・市議選!いよいよ決戦の幕明け!


 小樽市の今後4年間の舵取りを決める市長選挙と定数28の議席を目指す市議会議員選挙が、いよいよ15日(日)から決戦の時を迎える。
 市長選・市議選の告示は15日(日)で、7日間の選挙期間を経て、22日(日)投開票となり、結果次第で小樽市の政界地図が大幅に移り変わることになる。
 市長選に名乗りを上げているのは、現職の山田勝麿市長と若手新人の森井秀明市議、元衆議院議員の佐藤静雄氏の3氏。すでに3陣営による深く静かに潜行した熾烈な前哨戦が展開されている。この前哨戦に区切りをつける、3氏が一堂に会した「公開討論会」が、13日(金)に行われ、市長選ムードがこれまでになく街に高まり、3陣営の動きもあわただしさを増している。
 市長選では、8日(日)投開票した知事選での当日の有権者数118,165をめぐっての争いとなっているが、市議選とのアベック選挙で、投票率も知事選の62.75%を上回る見込みだ。3候補による選挙結果の前々回の投票率は64.4%で、今回は、ムードの高まりで、これよりもさらに上回るのではいかと見られている。各陣営では、懸命の票読みに追われているが、約80,000票の有権者の投票行動の行方が注目されている。
 小樽市長選の主な争点は、破綻寸前の財政問題と220億円をかける築港地区での新病院建設問題。これにオール与党体制での3期12年という多選の是非をめぐり、現状維持か改革かが問われており、新旧交代が大きな争点となっている。
 自・公・民推薦のオール与党体制で盤石と見られていた現職の票田も、すでに医師会が自主投票となるなど、これまでの支援団体が離れ始め、守勢に立たされている。しかも、今回は、一般市民の間にも反市長気運が根強く、これまでの現職支持の市民が次第に現職離れを起こしているのが痛手となっている。このため、市長選の勝敗の帰趨(きすう)を、息を潜めじっと眺めている多くの業界団体も、他陣営の攻勢で二股の保険をかける状況も生まれており、7日間の選挙期間での顔の見える熱い戦いでの候補者の好感度が、勝敗の鍵を握ることになる。
 新人若手の森井秀明市議は、「守るものは何もない、ただ攻めるのみ」と、反勝麿戦線の構築を広げている。森井氏が掲げる理念や政策も次第に浸透し、13日(金)の「公開討論会」でも、現職や元衆議院議員と堂々と互角以上の舌戦を展開したことで、市民の支持が、この34歳の若手新人に急速に流れている。
 佐藤静雄氏は、前回衆議院選で自分の名を書かせた30,465票の確保と新たな票田の掘起しに懸命となっているが、出馬動機や無給市長宣言に市民の拒否反応が強いことが気がかりとなっている。しかし、歴戦の選挙を何回もくぐってきている選挙上手なことで、今後どれくらいの票を集めるかが注目される。
 山田陣営や佐藤陣営が手馴れた選挙戦を展開しているのに対し、森井陣営は素人の集まりで、慣れぬ選挙戦に追われている。また、4月8日(日)投開票で行われた道議選の結果が、各陣営に影を落としている。特に自民の共倒れとなり、若手新人が議席を獲得したことが、見えぬ市長選結果と二重写しとなって、新旧交代が透いて見える様になっていることが、自公民・山田陣営、元自民・佐藤陣営に危機感を与えている。
 3者の票の奪い合いは、約80,000票(67.6%)ぐらいをめぐって争われるが、いずれにせよ、3者勝負は、最後の投票箱を開けて見なければ分からないという、激戦模様となっている。守勢に立たされる現職、若き候補に新風吹くか、票の掘起しに懸命の元衆議院議員の3者の決戦は、15日(日)8:00から幕を切って下ろす。
 一方、市議選も定数28に39人が立候補予定で、こちらも誰が落ちても不思議でない激戦模様となっている。定数4減で、各陣営で落選組の11人に入らぬための戦いが、必死に続けられている。ここまで来ると、他候補のことはかまっていられないと、自分の票集めに懸命だ。同じ会派間でも、すでに足の引っ張り合いがピークに達しており、市内には、市議候補予定者の様々な風聞が流れに流れている。自分が這い上がるためには、競争相手を落とさなければならない、情け容赦のない政治の世界の冷酷な戦いが続く。
 今回の市議選は、11人が落選のくじを引かされるかつてない激戦で、安泰といえるのは、固い票田に守られている公明党ぐらいで、あとは誰が落ちても当選しても不思議でない状況となっている。特に、最大与党の自民党でも、現職同士や現職新人とのなりふり構わぬ票取り合戦が繰り広げられており、聞えてくるのは相手候補の悪口ばかりという状況になっている。
 市長選・市議選は、15日(日)告示・22日(日)投開票で、15日(日)からの7日間は、市内に42台の選挙カーが繰り出すことになり、市民は、早朝から選挙カーからの「おはようございます。お願いします」の絶叫に見舞われることになる。