“アイアンホース号”来春までおやすみ!


 小樽市総合博物館(手宮1)の敷地内を走る蒸気機関車「アイアンホース号」が、11月4日(日)に最終運行を迎え、“おやすみセレモニー”を行なった。
 アイアンホース号は、再来年100歳を迎える長老蒸気機関車。北海道に初輸入された“弁慶号”や“しづか号”の製造元であるポーター社(アメリカ)が、1909(明治42)年に製造。旧交通記念館オープンの際に、「手宮のゼロマイルポイントを走る蒸気機関車が欲しい」と、ポーター社から約1億円で購入した。
 今年7月に総合博物館としてオープンしてからは、敷地内にある中央駅と手宮駅を毎日3〜5往復し、多くの子供たちから好評を博していた。10月31日現在で、入館者数約71,000人の約60%となる約44,000人が、このアイアンホース号に乗車して楽しんでいた。
 このアイアンホース号は、4日(日)で夏期運行を終え、来春のゴールデンウィークまで運休する。このため、15:40からおやすみセレモニーが中央駅で行われ、約50名の来館者たちが、アイアンホース号の機関車庫入りを見届け、来春までのお別れをした。
 セレモニーでは、子供たちから3名の機関士たちへ、感謝の花束が贈られた。機関士責任者の本間哲夫さんは、「毎日乗りに来る子供もいて、“おじさん”と声をかけてくれたり、手を振ってくれたりして嬉しかった。花束を受け取る時に、子供から“ありがとう”と言われ本当に嬉しい」と感激していた。参加した子供たちは、アイアンホース号の前で記念撮影を行ったり、「また来年もあいましょう」と声をかけていた。
 土屋周三館長は、「今年は44,000人もアイアンホース号を利用してくれた。今日の子供たちの顔を見ると、来年も動かさなきゃいけないと思った。この蒸気機関車は、再来年で100歳を迎える。100年も動き、生き続けている機械は素晴らしい」と話していた。アイアンホース号の100年祭を行うことにしている。
 15:40の最終運行で、今シーズンの役目を果たしたアイアンホース号は、来年の運行に備えて、機関車庫1号の中で、ゆっくりその体を休めることになる。(写真提供:小樽市総合博物館)
関連記事1  関連記事2

top
top
top
top