小樽フィルムコミッションHP一新


fchp1.jpg 小樽市内へのロケ誘致や撮影協力などを行う「小樽フィルムコミッション(小樽FC)」に、貧乏都市・小樽市からの交付金が今年度からなくなった。これにより、ホームページの維持管理費が捻出できないことから、小樽商大生・市内HP制作業者などの産学協力を得て、新たにHPを制作した。
 小樽FCは、小樽市や観光協会、商工会議所、青年会議所など約20団体が母体となり、2003(平成15)年に設立。これまで、映画やドラマ、バラエティ、TVCMなど200本以上のロケを誘致している。
 設立当初の小樽市の交付金は60万円だったが、財政難の煽りを受けて年々減少。2007(平成19)年度では、25万円に減った。昨年度の予算は、市の交付金とエキストラ会員や協賛企業の会費を合わせて66万円だった。HPの維持管理費が年間約45万円かかり、さらにページ更新費は約5万円で、「HP維持運営経費が支出の大部分を占め、重い負担となっていた」(小樽FC) という。
 2008(平成20)年度には、市の交付金がゼロになり、会費のみの運営を強いられることになった。256名・11団体の会費で27万円の財源しかない。このため、HP維持管理費約45万円の費用捻出は、到底不可能となった。
 小樽FC事務局が、経費を抑えた運営方法を模索していたところ、小樽商科大学商学部・情報学科とHP制作業者「TOMTOM24」の協力で、HPを1万円で制作。年間維持管理費(サーバー代)が、これまでの5分の1の8万4,000円と、大幅に圧縮することが可能になった。
fchp2.jpg 新HPでは、従来の映像制作者向けから、一般・観光客などもターゲットにコンテンツを一新。ロケーションムービーやロケーションマップ、ブログ配信で、小樽のどこでどんなロケが行われたのかが分かるようになった。ロケーションマップでは、市内地図にマークを配置し、クリックすると、ロケ地の写真とともに詳細が出てくるように工夫されている。
 「観光客の人に、小樽のどこで撮影があったかを見てもらって、実際にそこに足を運んでもらう。小樽の新たな観光ルートにつなげたい」(写真部・岩村亮太さん・4年) と話す。今後は、携帯でロケ地マップを見ながら、手軽にロケ地を観光出来るようなシステムを作成することにしている。ブログでは、エキストラ会員の撮影裏話を載せるという。
 「小さな産学官と呼べる協力体制を生かしたホームページが完成し、どこに出しても恥ずかしくないものが出来た。観光客に付加価値をつけて、小樽の新たな魅力を発信したい」 (小樽FC・岩田智之事務長) と力を入れる。財政難の小樽市の交付金には頼らず、自らHP広告で財源の確保を目指すとしている。
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