2回目のナイター議会・傍聴者は34人 第3回定例会


 小樽市議会第3回定例会は、9月18日(木)、2回目となるナイター議会を17:00から開会し、5議員による一般質問を行った。
 一般質問に立ったのは、中島麗子(共産党)、高橋克幸(公明党)、鈴木喜明(自民党)、大橋 一弘(平成会)、佐々木勝利(民主・市民連合)の5議員。傍聴席には、仕事帰りのサラリーマンや主婦など、前回より3人少ない34人が訪れ、議員の質疑に注目した。
nakajima.JPG 中島議員は、小林多喜二と小樽観光、小中学校統廃合計画地域懇談会について、「小林多喜二の蟹工船ブームを生かして、小樽に小林多喜二コースを設定してはいかがか。全国的なPRをしてみては。小中学校の統廃合の地域懇談会の参加者は280人で、このうち保護者・地域住民は130人・1日平均9人程度となった。集まりが悪かったことについての見解は」と質した。
 山田勝麿市長は、「すでに文学館の協力で、小林多喜二ゆかりの地をめぐるツアーコースを作成し、市内の旅行代理店と商品化に向けた具体的な検討に入っている。早ければ、この10月から道内を中心に販売となる予定。この旅行代理店は、全国にネットワークを持つ大手で、販売状況の推移によっては、今後、全国展開の商品としの販売も十分に期待される」と答えた。
 菊譲教育長は、「地域懇談会では、計画の基本的な考え方の資料を各家庭や幼稚園・保育園に配布し、参加者を呼びかけたが、予想より少なかったと考えている。このことを反省点として、今後、日程と会場を工夫して多くの参加者を求めていく」と答えた。
takahashi.JPG 高橋議員は、観光問題について、「豪華客船の来港が見られるが、ポートセールスの特徴と効果をお示しください。小樽港の将来ビジョン、今後の方針、港のイベントの内容を」と質問。
 山田市長は、「昨年度の入港隻数は9隻で、今年度は10隻となっています。クルーズ客船の誘致につきましては、主に東京の船会社やクルーズ旅行会社を訪問し、小樽及び周辺観光地などをアピールするとともに、入出港時の歓迎態勢や停泊中の歓迎行事、観光コースの提案などを行っている。その効果として、小樽を基点に航空機とクルーズ客船を組み合わせた飛んでクルーズ北海道が、3年目を迎え、1年ごとに1航海ずつ増えている。また、ぱしふぃっくびいなすとにっぽん丸が、同じ日に寄港するなど、日本のクルーズ客船4隻すべてが、今年、小樽港に寄港している。小樽港将来ビジョンについては、第3号ふ頭や若竹地区周辺などのウォータフロント空間を交流・生活ゾーンとして位置づけており、これらの地区を中心に親水空間としての整備や活用に努めてまいりたいと考えている。第3号ふ頭周辺では、小樽運河の浄化や小樽地方合同庁舎の建て替えに併せた周辺道路の整備など、環境改善を進めている」と答弁。
suzuki.JPG 鈴木議員は、市立病院について、「再編・ネットワーク化協議会は4回行われたが、この4回のみでは、ガイドライン策定のためとはいえ、あまりにおざなりだと言わざるをえません。また、小樽市が言い続けてきた地域医療連携が実現されるとは思えません」と質した。
 市長は、「9月11日に行われた第4回目の同協議会において、短期間では、結論を得ることが難しく、第1段階として、地域医療の現状や課題を整理し、両市立病院の方向性について中間報告をまとめることとしたと聞いておりますので、近いうちに提出していただけるものと思います。その上で同協議会を継続し、第2段階として再編・ネットワーク化の方向性や連携の具体的な方策などについて引き続き協議することで意見が一致したと聞いております」と答えた。
 また、小樽カジノ構想では、「カジノが合法化されるなら前向きに考えても良いのでは。小樽誘致に対しての考えを。市民の間で、論議されているが、合法化されないと行動を起こさないのか」と質問。
 市長は、「日本を除いたG8各国をはじめ、140か国を超える国がカジノを合法化している点を見ても、もはや国際観光のグローバル・スタンダードになりつつあるのではないかと思われます。現在、国内では、特別法の制定や誘致に向けての活動が高まっており、立法化された場合においては、観光資源として地域経済の活性化の可能性を秘めているものであり、国際観光都市・小樽としても、誘致について積極的な検討をするに値するもの。小樽商工会議所を中心とした民間レベルにおいて、カジノ誘致に向けた検討組織を立ち上げ、市民の意見を聴き、議論していこうとする動きがありますが、本市としても、検討の場に参加していきたい」と答弁。
oohashi.JPG 大橋議員は、小樽公園について、「子供の国から体育館までの道路を通行止めにして、安心・安全な市民の公園を目指すべきでは」と質問。
 市長は、「公園の中を車が通っていることがおかしい。バス通りも公園内にあるので、整備計画の中で協議していきたい」と答弁。
sasaki.JPG 佐々木議員は、財政健全化について、「注目されている小樽市の財政健全化について、確実な見通しと決意を」と質した。
 市長は、「地方交付税の動向によりますので、全国市長会などで増額などについて国に訴えていきたい」と答えた。
 2回目のナイター議会は、21:08に閉会した。今回も、17:20から21:20までの約4時間分の残業代が発生。単純計算で、議会事務局は約7万円(職員8名)、市長部局も約7万円(7名)の計14万円が余計に発生した。
 市議会活性化検討会議の佐野治男座長は、「物足りなさを感じている。今年は、これで止めて、これからナイター議会を継続するか協議する。開かれた議会を目標にしているので、インターネットのアクセスが結構あるので、そっちにお金や時間を使った方が良いと思う。ちょっと時間が遅すぎるのもあるし、仕事が終わったあとで疲れている人もいると思うから、土日を使って工夫した方が、人が集まると思う。これ以上やる意味があるのか分からない」と話していた。
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