迷走する新ホテル 小樽駅前再開発ビル


sunbuild1.JPG 09年6月オープンを目指して建設中の小樽駅前新ツインタワービル「サンビルスクエア」では、新築ホテルの購入者に予定していた不動産業者の倒産で迷走状態となっている。
 JR小樽駅前の角地に建設中の「サンビルスクエア」は、今年1月から建設工事が本格的にスタートし、ホテルとマンションのツインタワービルがニョキニョキと伸びている。すでに、道路を挟んだ向かいの長崎屋よりも高くなっている。今はまだ、灰色の防護ネットなどで姿が隠れているが、来春にも、レンガ調の高層ツインタワービルがお目見えする。
 10階建て234室のスパ付ホテル「ドーミーイン」(株式会社北海道アーバンコーポレイション)、銀行・喫茶・飲食・歯科医院など約10店のショッピングモール、17階建て111戸のタワーマンション「プレミスト小樽ステーションタワー」(大和ハウス工業株式会社)の構成となっている。延床面積26,645.93平米、鉄筋コンクリート造の地上17階・地下1階、建物高さ59.835m。総事業費約65億円。ビル施工主は大成建設と近藤工業の共同企業体。
sunbuild2.JPG 2009(平成21)年6月の全面オープンを目指しているが、ホテル棟を約20億円で購入することになっていた北海道アーバンの親会社・アーバンコーポレイションが倒産したことで、ビジネスホテルの行方には暗雲が漂っている。同敷地には、かつて小樽国際ホテルがあったが、経営不振で倒産して長らく幽霊ビルとなっていた経緯がある。当初は、この跡地に建つホテルには、東横インを誘致することが決まっていたが、東横インが違法増改築を繰り返していたため、対象外として外されてた。その後、北海道アーバンがホテル棟を購入して、共立メンテナンスがドーミーインを運営することになっていた。
 それが、アーバンコーポレイションの今年最大の企業倒産によって、一転、同社がホテルを購入することが困難となった。「小樽駅前第3ビル周辺地区市街地再開発」(山本秀明理事長)では、「アーバンが破産しても、大成建設と特定業務代行契約を結んでいるので、大成建設が責任持って購入者を見つけるので心配はしていない」としているが、小樽駅前の顔が2度も代わることで、ホテルの顔が見えない迷走状態が続いている。
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