小樽で事故米を廃棄・焼却処分 市内3倉庫の270kg  


 10月3日(金)、国(農林水産省)が保有する汚染された事故米の廃棄・焼却処分が、全国のトップを切って、小樽など道内3ヶ所で行われた。
 小樽では、13:30頃、市内の民間3倉庫で保管されていた事故米9袋(1袋30kg)の計270kgが、北しりべし広域クリーンセンター(桃内2)で廃棄・焼却処分された。道内では、小樽のほか、函館・釧路の3ヶ所で、全国のトップを切って廃棄処分が実施された。
 北海道農政事務所(札幌市中央区)は、2004(平成16)から2006(平成18)年度までに契約した1,650kgの事故米を、道内4ヵ所で保管していた。この事故米は、すべてカビが発生したアメリカ産ウルチ精米。小樽市内には、2005(平成17)年5月に輸入された270kgが、民間3倉庫で保管されていた。
 政府がまとめた9月28日の緊急対策を受け、北海道農政事務所は、市内の産廃業者に引き取り処分を委託し、市内民間3倉庫に保管されていた事故米270kgをすべて回収。4トンのゴミ収集車に積まれた事故米は、作業員の手によって、次々とゴミピットに投げ込まれた。
 この様子を、周囲を囲んでいた各テレビクルーや新聞記者たちがカメラに収めていた。事故米は、ごみクレーンで焼却炉に投入されて処分された。焼却処分手数料は、10kgあたり61円で計1,647円という。
 同事務所の櫻庭英悦所長は、「はっきり特定は出来ないが、太平洋を横断中に湿気を含んでしまった場合があり、それが長年倉庫に保管されてカビが発生した。家のタンスを開けないでいたらカビが生えてしまったのと同じこと。小樽の処理場と民間業者と調整を進めていたが、今日、函館と釧路とともに小樽での日程が合い、処分することになった」と話していた。
 道内では、3日(金)・6日(月)の2日間、小樽・函館・釧路・苫小牧で事故米の廃棄処分が行われ、カビ米1,650kgは廃棄・焼却処分されることになっている。
 汚染米騒動とは無縁と思われていた小樽市では、北海道農政事務所が、市内の民間3倉庫で事故米を保管していたことが分かり、身近に食品の危険が存在していたことも判明した。

 農林水産省/国が保有する事故米穀の廃棄処分について 
 農林水産省/国が保有する事故米穀の廃棄処分について(内容)PDF 
 北海道農政事務所HP