丸井今井撤退から3年 進まぬテナント誘致


marui1.jpg 丸井今井撤退から、今月で丸3年になる。市が、推進する核テナント誘致の成果は上がらず、地権者で暫定営業するサンモール・ネオの店舗数も減少し、商店主からは「やっぱり何も決まらないのか」とあきらめの声が上がっている。
 丸井今井は、本社の経営破たんから、小樽店は不採算店として、2005(平成17)年10月23日に撤退。同ビル(約4万3,600平米)は、市街地再開発事業として、丸井今井主導で約130億円かけて造られた。小樽店の撤退で、ホテルなどを除く、旧丸井今井の跡1万4,000平米が幽霊ゾーンとなっている。
 これまで、同ビルを管理する小樽開発株式会社(西森治美社長)は、守秘義務があるとして、水面下で企業と交渉し、テナント誘致を行ってきたが、どれも契約につながることはなく、何も決まらないまま、丸3年が過ぎようとしている。1階と地下1階のサンモール・ネオで暫定営業する地権者たちも、「限界に来ている」と、小樽開発に対し、テナント誘致の進捗状況の情報開示を強く求めている。
marui2.jpg 現在、サンモール・ネオでは、1階12店舗・地下1階9店舗が頑張っているが、1階はなんとかテナントは埋まっているものの、地下のテナントは出たり入ったりで、空きフロアが広がっている。
 テナント会の高田嗣久代表は、「施設の老朽化を防ぐ目的もあり、3年を目処として営業を続けてきたが、もうカウントダウンに入っている。結果が吉と出るか凶と出るかわからないが、釧路や苫小牧のようにならないために営業を続けてきた。市民の方々はどう考えているのだろうか。小樽市民のための施設として、良くしたいと思っているので、なんとかしたいのだが」と先行きに不安を感じている。
 山田勝麿市長は、3期目のマニフェストに、地域経済と中心市街地の活性化をかかげ、「旧丸井今井小樽店の再活用に積極的に取り組みます」としているが、3年経っても、一向に進まぬ再活用に、周辺商店主もあきらめ顔だ。
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